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2007/02/17

『しまんと焙茶』は手刈りである

『しまんと焙茶』のキャップは、「しまんと|緑茶|土佐十和村」となっている。キャップとラベルの表示が異なるので、多少紛らわしい。ボトル本体には、生産農家のお母さん達の顔写真とともに、(表)「じつは茶所|四万十川水系|しまんと焙茶|ほうじちゃ|(手刈り)」、(裏)「じつは茶所。四万十川。|霧深い四万十水系の茶畑で手刈りした茶葉を100パーセント使っています。」のコピーがある。伝えたい内容のみを実にコンパクトにまとめ、「四万十」「焙茶」などの漢字の読みを敢えて、両方一緒に表記することで、現在の教育水準の低下までをも見据えた、秀逸のキャッチとないる。これが、前回<名のあるデザイン事務所>と書いた所以である。
キャップのデザインも既存のフォント(太明朝+楷書体)の組合せだけで構成してあるにもかかわらず、バランス良くまとまっており、印象がすっきりしている。サントリーの『伊右衛門』が以前に使用していた「○に茶」のマークに通じるものがある。サントリーがわざわざ手書きの風のデザイン文字で、いわゆる「1/f(エフ分の1)ゆらぎ」効果を狙ったのに対し、「しまんと焙茶(緑茶)」の方は、わざわざそんな手の込んだことはしていないのに、同様の効果が得られている。これは、この商品の製造ロットが小規模のため、キャップの印刷がスタンプのような原理のもの(それが具体的に何かは知らないが)で行われていることに依るものと思われる。よく観察してみると、全体の○はセンターを外しており、文字の辺縁部にはインクの偏在が見られる。

私見であるが、ペットボトルキャップの魅力は、記念スタンプのような、こうした「ゆらぎ」にあるのではないかと思うことがある。「にじみ」「ずれ」「かすれ」などの一般的にはネガティブな要素の介入が、心を和ませてくれるのだと思う。これは、殊に当商品(お茶)が、広井茶生産組合の<手作り感><産地直送感>のようなものを醸し出すことに成功している。

こうした素人らしからぬアートディレクションと演出には、仕掛け人がいる筈であると考えて、ペットボトルのラベリにクレジット(著作権表示)されている「RIVER(R)」の文字を頼りに、Googleしたところ、以外な事実が判明した。冒頭で、『しまんと焙茶』のキャップが「しまんと|緑茶|土佐十和村」となっていて紛らわしいと書いてしまったが、実は『しまんと緑茶』が既に存在しているのだ。そして、「RIVER(R)」の実体は、四万十川中流域町村(大正町・十和村・西土佐村)が出資して、1994年11月に設立された第3セクターである「株式会社四万十ドラマ」という変な名前の会社が展開する<四万十川方式ネットワーク会員制度>のことらしい。「田舎と都会のやりとり」を理念として掲げており、日本最後の清流と言われる四万十川の風土と文化に対する愛着と誇りを感じる。また、物産を媒介とした地域活性化にかける意気込みもすごい。広井茶生産組合「しまんと茶工場」の『しまんと緑茶』『しまんと焙茶』もこのプロジェクトの一環として商品化されたものであった。因みに、緑茶には「手摘み」、焙茶には「手刈り」と自己申告されており、また、ホームページの冒頭には「誰も知らないお茶処。四万十川中流域、十和村」とあるように、<正直さ>もアピールポイントのようだ。

キャップコレクターとしては、「しまんと|緑茶|土佐十和村」(白地に緑色)のバージョン違いとして「しまんと|焙茶|土佐十和村」(白地に茶色)のキャップの登場を切望するものである。

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コメント

「ゆらぎ」は、OJさん独特の表現でなかなか良いですね。

バージョン違いキャップ「しまんと|焙茶|土佐十和村」(白地に茶色)の登場、私も切望します!

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