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2007/03/30

DyDo 『simply design』 マイナーチェンジで再登場

DyDo (ダイドードリンコ) 社が、2007年3月26日 [注1] に全国一斉販売を開始した 『simply design coffee [cafe-au-lait]』 は、実は、2006年9月25日 [注2] に既に発売されていたものの手直し商品である。全体に、艶消しのプラスチックフィルムで覆ったパッケージに、グレーの文字が目立たないように入っている。一見何も印刷されていない様に見えるので、コンビニの陳列棚では「目立つ」。戦略としては一応の成功はおさめている。ただ、「シンプルでスタイリッシュなデザイン」 かどうかは議論の余地のあるところだ。少なくとも、自己申告すべき事柄ではない。第三者の評価に委ねるべきであろう。

パッケージに記されているデザインコンセプトによれば、「the team ING」 というデザイン集団によるものらしいが、わざわざパッケージに印刷する程の内容ではない。また、ネーミングにも疑義がある。<simply design coffee> とあるが、「simply」 が副詞なのに直接名詞を修飾するといった文法的誤りは、現代英語の多様性の範疇として無視出来る。しかしながら、シンプルにデザインされたのが、パッケージなのか、コーヒー飲料なのかがわからない。字義通りに解釈すれば、<coffee[cafe-au-lait]> で終わっていることから、コーヒー飲料の方であろうと推察される。ただ、「牛乳、砂糖、コーヒー」 の他に 「乳化剤、カゼインナトリウム、カラギナン (安定剤)」 が添加されていてもなお、「simply」 とい言えるだろうか。かなり無理がある。「内容とパッケージの乖離」 とはこうしたことを指すのではないだろうか。更に、<cafe-au-lait> だけで事足りるのに、<coffee> と言う必要があるのだろうか。「コーヒー牛乳」 の呼称が使えなくなって久しいが、今でも <cafe-au-lait> の表記は問題ないと思うが。

さて、今回のパッケージデザインのマイナーチェンジの謎について、若干の考察を加えた。前回と今回のパッケージの差異は大きくは、3点に絞られる。第1、パッケージ下部のコピーから、「シンプルでスタイリッシュなパッケージはコレクターズアイテムにふさわしく、十分にファッショナブルである」 (原文は英語、説明の便宜上、意訳した) の文言が削除されている点、第2、プラスチックフィルムのラッパーは内容物をすっぽり隠さないレベルまで下げられた点、第3、ボトルキャップのメーカーと種類が変更された点、である。第1点目については、「僭越である」もしくは「PETボトルのリサイクルの精神に反する」というクレームがあっただろうことは想像に難くない。第2点目は、やはり内容物は消費者に提示すべきであるということであろう。第3点目、これが今回最も興味深い事柄であった。キャップの種類が、Novembal社製の角の丸いキャップから、通常のギザギザの粗いタイプのキャップに変更されたことである。恐らく、デザイン集団「the team ING」のクリエーター達は、前者のキャップのフォルムを生かしたかったに違いない。実際に 「シンプルかつスタイリッシュにデザインされたペットボトル」に被せてみると、評価は 「ありだよ、あり」 である。確かに、デザインの意図が「シンプル」 に置かれていることが良く判る。しかしながら、Novembal社製の角の丸いキャップには、大きな問題が存在する。キャップ表面の中心にプラスチック成形時に型抜きしやすいように設けられた小さな突起が(あたかもバリのように)存在することである。これは、大型ペットボトルの中央陥凹タイプのキャップとは異なり、印刷面に欠損を与えるまでには至らないものの、シンプリーデザインを標榜するクリエーターやスタイリッシュペットボトルのコレクターにとっては、耐え難いものがある筈である。更に、タイプライター活字風デザインが施された「simply design」のロゴが、異常に小さい(薄いグレー色の直径22mmのベタの円の中央に、幅1cmで2段組の白抜き文字)ため、この突起が明らかにデザイン上の障碍となっている。そこで、印刷面が艶消し (マット) 状のギザギザの粗いタイプのキャップが再度選定し直されたと考えられる。

しかしながら、角の丸いキャップとギザギザの粗いキャップでは、質感だけでなく、印刷面の面積が大幅に異なる。実は、改変バージョンのキャップで感じられる違和感は、オリジナルデザインをそのまま流用したことに起因している。直径22mmの円は、Novembal社製の角の丸いキャップの印刷可能限界であるが、ギザギザの粗いキャップは印刷面の直径は29mmもあるため、キャップ辺縁部からデザインまで3.5mmものマージンが出来、これが余白が余った印象を与えている。このことは当初、デザイン上予期した結果ではない筈である。デザインに拘泥するならば、キャップの形状を十全に考慮した上で、変更すべきではなかったのだろうか? 恐らく、両方のキャップの混用も想定しての流用であった思われるが、デザインは機能に次いで、やはり見た目が重要である。

今回参照したキャップのデータ: 賞味期限+製造所固有記号 「071202/DO1B」。この結果、『simply design coffee [cafe-au-lait]』 の賞味期限は8カ月ということが判明した。キャップは、日本クラウンコルク社製 (ロット番号: N16-32)。ボトルは、北海製罐製 (ロット番号: 39)。ところで、キャップとボトルの製造メーカーが一致しないのはなぜだろう。詳しい方がいたら教えてください。

注1) DyDo Release No.433 (2007年3月8日) [http://www.dydo.co.jp/corporate/news/2007/070308.html
注2) DyDo Release No.397 (2006年9月6日) [http://www.dydo.co.jp/dydo/release/060906.html

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