« アサヒ飲料のペットボトルキャップのカラーリング戦略 | トップページ | 『サントリー天然水』に水色キャップ登場 »

2007/03/20

ペットボトルキャップにおいて「美」とは何か?

CCNBC社は最近、『スプライト(R)』のパッケージとロゴマークのデザインを変更した(2007年3月19日に、コンビニの棚にて確認。)。同社ホームページによれば、「より現代的でクールなイメージに刷新」というが、いかにも現代のアメリカ人デザイナーの考えそうな無機質なデザインである。はっきり言うが、決して<現代的>でも、<クール>でもない。

キャップは、CCNBC社にしては、珍しく、白色のキャップ地に、紺色で「Sprite(R)」+上下に「→あける」の文字(点対称)である。書体のフォントデザインも今一つ統一感がないうえに、「→あける」の付加で、「オシャレ」感が失われている。私は、過去のコカ・コーラのデザインセンスの良さに惹かれていたので、昨今のコカ・コーラ社のデザインには不満がある。これは、不二家のペコちゃんのキャラクターグッズにも言えることであるが、「キッチュ」さが失われていることが、デザインの魅力を失った最大の要因であると言える。最近のデザインは、PCのグラフィックソフトを使用して行われているため、線一つとっても、無機的で味気ない。あのどれをとっても大差のない近代の自動車のフォルムデザインですら、最終的には人が手を加えていると言うのに、人間の口に入る食品やドリンクならばなおのこと、ヒトの気配が感じられるデザインとすべきである。恐らく、このことは、CCNBC社のデザイン担当者が一番痛感していることと思われる。

ペットボトルキャップにおいて「美」とは、706ミリ平方の円の狭い面積のなかに、いかに情報を集約し、ヴィジュアル化するかである。従って、不要なものは可能な限り削ぎ落とすことが肝要である。九鬼周造が『「いき」の構造』において示した江戸の「いき」こそが、デザイン戦略として問われているものである。

スプライトは、レモンライムテイストではあるが、実は無果汁である。また最近「純水」を使用し始めたらしい。これは余り知られていないことであるが、スプライトには保存料として安息香酸ナトリウム(Sodiumu benzoate)が使用されているため、ナトリウムの含有量がことのほか多い(安息香酸ナトリウムは、水の中で安息香酸-とNa+のイオン状態で存在する。このイオンが保存効果を持つ)。100mL中11.5mg含有と表示されている。このことから見積もると、安息香酸とナトリウムの分子量比が約5:1なので、500mL入りスプライト1本につき、安息香酸が302.5mg、ナトリウムが57.5mg含有されることになる(何かの間違いのような気がする。詳しいヒトがいたら訂正してください)。これだと、厚生労働省の定める安息香酸の許容一日摂取量(日本人の平均体重を50kgとした場合、250mg/日)を軽くオーバーしてしまうことになる。1日1本飲んで大丈夫なのか? 因みに、私は80kgなので大丈夫である。ただ、食品の摂取は、あくまで自己責任なので、このことについて問題提起するつもりはない。

ボトルデザインは、下半分が、ガラス瓶の頃のシェイプと炭酸の気泡のデザインを踏襲しているが、似て非なるものとなっている。先ず、色の違いが一番大きな相違点である。スプライトといえば、本邦での1971年10月の発売当初より、深緑色のグラスボトルであった。これまでもその都度、述べていることではあるが、ペットボトルに相応しいボトルシェイプに早急に移行すべきである。

今回参照したキャップのデータ: 賞味期限+製造所固有記号「C 070725-ETA」。これによれば、スプライトの賞味期限は4カ月に設定されている(お茶などに較べ、意外に短い)。製造は、東京コカコーラ(イーストジャパン)多摩工場である。「ETA」は「イー」「タマ」と覚えよう。キャップは、日本クラウンコルク社製青色パッキン付き(無果汁なので、洗浄スリットなし)を使用(ロット番号:蓋本体=35-17、パッキン=8)。ボトルは、東洋製罐(CAN)製(ロット番号G-13)である。

« アサヒ飲料のペットボトルキャップのカラーリング戦略 | トップページ | 『サントリー天然水』に水色キャップ登場 »

コメント

今日はいつにも増して読み応えがありました。堪能!

最近のコカ社のデザインには失望するばかりです。外国にはもっと素晴らしいデザインのスプライトのキャップたくさんありますし。
路線変更にならないものでしょうかね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/192015/14326529

この記事へのトラックバック一覧です: ペットボトルキャップにおいて「美」とは何か?:

« アサヒ飲料のペットボトルキャップのカラーリング戦略 | トップページ | 『サントリー天然水』に水色キャップ登場 »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ