« 2007年3月 | トップページ | 2007年5月 »

2007年4月

2007/04/17

伊藤園の 『pure water』 東急線沿線地域限定販売のなぞ

2007年4月9日、伊藤園は 『pure water (ピュアウォーター)』 [注1]を東急 (東京急行) 沿線のみでの限定販売を開始した(知らなかった)。情報を得て、早速入手のため、東急東横線まで出向いた。終電間際であったため、今回、伊藤園と共同開発を行ったとされる駅中の売店 「toks(トークス)」 (東急ステーションリテールサービス)[注2]は既に店仕舞しており、入手は叶わなかった。

ところが、雨の中家路に就いて、地元の駅に降り立った瞬間、伊藤園の自販機の中に下手くそな象のイラストのパッケージがあった。『pure water』である。めまいがした。110円であった。私の住んでいる私鉄は東急線ではないため、10円割高であった。従って、東急線沿線で限定なのは、ワンコインということのみである。いずれにしても、これからは雨の中遠出をしないで済むのはありがたい。

さて、キャップであるが、白地にブルー(群青)で「四つ葉マーク」+社名の英語表記「ITO EN」であった。これは、同日発売された 『Aroma Rose WATER』 と対をなすものである(驚き)。水の「ブルーキャップ」に対して、薔薇の「グリーンキャップ」ね(って、何でピンクじゃないの、ピンクでも十分かわいいのに)。恐らく、『Aroma Rose WATER』 の方の「緑」は葉っぱのメタファーだと思われる。

「賞味期限は、キャップの横に西暦下二桁、月日の順で表示」の表記を外したキャップが同時期に2パターン登場していたことの理由は何処にあるのだろう。 『Aroma Rose WATER』 の方はオシャレ感の演出であろうが、 『pure water』 の方は、廉価版であることのアピールであると考えられる。 『pure water』 のパッケージをよく観察すると色使いとイラストがデザイン的要素の全てであることに気付く。色使いは白地に青(ネービーブルー)のみで、エンピツ書き風なタッチで、川面に佇む象と針葉樹らしき樹木のイラストが添えられている。これは、100円の商品であることを印象づけるための高度な手法である。この下手くそなイラストこそ、藤枝リュウジ氏[注3]という著明なイラストレーターの手になるものである。従って、開発にはかなりのコストが掛かっており、決して手抜きなどとは言えない。敢えて、<安さ>を演出しているのである。 『無印良品(R)』 が、無印商品でないことのパラドクスに似ている。更に、キャップも、全面に文字や図象があった方が、検品率が上がるはずであるにもかかわらず、敢えて、キズが目立つ白地の多いものを使用している。

これは仮説であるが、伊藤園は、ミネラルウォーター市場に価格破壊をもたらそうとしているのではないだろうか。これまで、商品ラインナップに、ニアウォーターしかなかったこともあり、一気に市場参入を果たすには、価格面での勝負になるはずである。しかしながら、大手飲料メーカーの名だたる商品は既に確固としたポジショニングを完了している。そこで、クリスタルガイザーより安い価格設定に及んだものと考えられる。良く考えてみると判ることであるが、他の種類の清涼飲料水(日本茶、中国茶、紅茶などのお茶系飲料、コーヒー飲料、野菜・果汁飲料、炭酸飲料)に掛かるコストに較べて、ミネラルウォーターのボトル詰めコストは格段に低い筈である。たとえ、山梨県のように、水源税を徴収しようとする動きがあったにしてもである。換言すると、ミネラルウォーターは利益率が非常に高い優良商品なのである。まさに、ペットボトルの登場とともに急成長した市場といえる。

伊藤園の今回の 『pure water』 の投入の目的は、基礎データ収集である(想像)。

■参照キャップデータ■
賞味期限+製造所固有記号: 「090315/B30」。賞味期限は24カ月(未開封)。製造所「B30」は,ゴールドパック社「あずみの工場」(受託製造)である。キャップは、通常タイプの洗浄スリット(6カ所)入り(ロット番号:H56-07)。ボトルは東洋製罐製(ロット番号: F-6)。商品がミネラルウォーターであるにもかかわらず、不要である洗浄スリット入りのキャップを使用している理由は、お茶用のキャップの印刷工程において、刷り色のみを替えることで,同一ラインでの製造が可能だからである。時間とコストの節約になる(想像)。

■ミネラルウォーターデータ■
品名: ナチュラルミネラルウォーター | 原材料名: 水(鉱水) | 採水地: 長野県安曇野市堀金烏川 | 500mL中の成分: ナトリウム 7.2mg、カリウム 0.3mg、カルシウム 3.0mg、マグネシウム 1.2mg、硬度 25mg/L、pH 記載なし[注4]

注1) 東急ステーションリテールサービスホームページ「ミネラルウォーター「pure water」を100円で好評販売中!」(2007年4月17日現在)
注2) 「TOKS(トークス)」 とは、JRの 「キヨスク (2007年7月からはキオスク)」 のような形態の駅中の売店である。一部、コンビニエンスストア展開も行っている。東急線沿線にしかないため、他の私鉄線沿線住民には馴染みが薄い。象がシンボルマークである (であった?)。
注3) 藤枝リュウジ氏のオフィシャルサイト
注4) ゴールドパック社「あずみの工場」 (長野県安曇野市堀金烏川1984-1) 『北アルプス安曇野の天然水』 と同一成分であることから、pH7.5である。 「硬度 25mg/L」 という表記はめずらしい。硬度とは、1リットル中に含有するカルシウムとマグネシウムの総量と定義されているが、実際には、炭酸カルシウム(CaCO3)の含有量に換算されて示されるため、カルシウムとマグネシウムの総量が25mgと言うことではない。従って、「硬度25」と表示する方が判りやすい。因みに、換算のため、以下の簡易計算式「CaCO3[mg/L]=(Ca値[mg/L]×2.49)+(Mg値[mg/L]×4.11)」が用いられる。なお、ゴールドパック株式会社は、東急グループ創業者の五島慶太氏が、出身地長野県に1959年に設立した東急グループの会社である。

2007/04/10

伊藤園の 『Aroma Rose WATER』 は薔薇の香り

2007年4月9日、伊藤園は『Aroma Rose WATER(アロマローズウォーター)』を発売した。今、はやりの<カラダに良い>とされる健康食品の成分は一切入っていないので、ひとまず安心である。

代わりに、ブルガリア産のローズエキスが入っている。ダマスクローズという品種の薔薇のエキスらしい。ダマスカスから十字軍がヨーロッパに持ち帰ったとされるこのバラは多弁(花弁が多いという意味、ティズニーアニメではないので薔薇はしべらない)で、香りが強いことから、ジャムやエッセンシャルオイルの原料として、かの地では栽培されている(らしい)。ブルガリアといえば、美人含有率が世界で最も高い国としても有名である(確認済み)。それと、ブルガリアダイヤモンド。薔薇、美人、ダイヤモンド。私のブルガリアに対するイメージのほぼ全てである。ブルガリア、なんてオシャレなんでしょ。

明らかに、購買層をF1層~F2層に限定した商品であるため、キャップも、白地に、緑色で「四つ葉マーク」+社名の英語表記「ITO EN」のみと「ダサさ」の微塵も感じられない(気がする)。通常キャップに必ず表示されている「賞味期限は、キャップの横に西暦下二桁、月日の順で表示」の表記を敢えて外している(ラベルにはある)。伊藤園、いよいよ伝家の宝刀を抜いて勝負に出たか、といった思いである。

このキャップはコレクターの間では、所謂「逆輸入バージョン」と呼ばれていたもので、北米とオーストラリアで展開されている伊藤園のお茶のペットボトルに、これまでも使用されて来たものである。今回はその流用。舶来輸入雑貨を扱うショップでは、以前よりよく見掛けた。従って、女性にとっては既におなじみのキャップであるため、抵抗なく受け入れられると思われる。味は別だけど。

■参照キャップデータ■
賞味期限+製造所固有記号:「071226/B30」。賞味期限はホームページにて「9カ月(未開封)」とされている。製造所「B30」は公表されていないため不明である。キャップは、通常タイプの洗浄スリット(6カ所)入り(ロット番号:H56-63)。ボトルは東洋製罐製(ロット番号:F-3)。

2007/04/07

『MINAQUA(R)』の家族構成について

新製品ラッシュも新年度の4月になり、落ち着きを取り戻して来た。この国の暦は、染井吉野の開花時期と重なることを改めて知った。

コカ・コーラナショナルビバレッジ(CCNBC)社は、2007年3月26日に、『アクアセラピー ミナクア(R)』シリーズ[注1]の販売を開始した。ネーミングに関して、スペイン語の「私の水」説もネット上に散見されるが、スペイン語であれば「agua(水)」であるので、恐らく、ラテン語の「mina」(鉱物)+「aqua」(水)の合成語で、鉱水=ミネラルウォーターを示すものと考えられる。このネーミングからも想像出来るように、今後CCNBC社は同社の天然水関連商品をこの統一ブランドの下で販売するらしい(想像だけどね)。

今回の商品構成は、以下の通りである (カッコ内は原材料名)。

(a)『アクアセラピーミナクアナチュラルミネラルウォーター』(天然水[鉱水])
(b)『アクアセラピーミナクアモーニングサイクル』(天然水+食物繊維量[7500mg/500mL]+グレープフルーツフレーバー+酸化防止剤[ビタミンC])
(c)『アクアセラピーミナクアアロマモーメント』(天然水+「レモンバーム」+「テアニン」+酸化防止剤[ビタミンC])

兄(a)に、双子の姉妹(b、c)がいっぺんに出来たみたいなものである。

実は、(a)の兄貴には、異母兄弟の(d)長男が存在する。『Minaqua(R)』のブランド名自体は、昨年から使用されていた。キャップが例のコスト削減対策用統一キャップ「FROM Coca-Cola」であったことと、TVCFで大々的な宣伝を行わなかったため、認知度はかなり低かったものの、ひっそりと存在していた。長男の実体は、かなり前に生まれた『森の水だより(R)』であり、次男が、『MINAQUA(R)ミナクア富山の天然水』である。しかしながら、長男と次男は生まれた場所が異なるため、これまで一緒には暮らしたことはない。表1に出生の秘密を示した。

表1.『MINAQUA(R)』の商品表示


 (d) 『森の水だより(R) Minaqia(R)』
 <品名:ナチュラルミネラルウォーター/原材料名:水(鉱水)/採水地:山梨県北杜市白州町/硬度:27.9/pH:7.1/成分(100mL当たり)=ナトリウム:0.17mg/カルシウム:0.67mg/カリウム:0.11mg/マグネシウム:0.27mg/製造所固有記号:HH[注2]>

 (d') 『Aquatherapy[TM] MINAQUA(R)』 (2007年3月発売; 白州工場製造分)
 <品名:ナチュラルミネラルウォーター/原材料名:水(鉱水)/採水地:山梨県北杜市白州町/硬度:29.8/pH:7.2/成分(100mL当たり)=ナトリウム:1.84mg/カルシウム:0.73mg/カリウム:0.10mg/マグネシウム:0.28mg/製造所固有記号:HH[注2]>

 (a)『MINAQUA(R) ミナクア 富山の天然水』 ;および 『Aquatherapy[TM] MINAQUA(R)』 (2007年3月発売; 砺波工場製造分)
 <品名:ナチュラルミネラルウォーター/原材料名:水(鉱水)/採水地:富山県砺波市東保/硬度:28.8/pH:6.7/成分(100mL当たり)=ナトリウム:0.88mg/カルシウム:0.84mg/カリウム:0.06mg/マグネシウム:0.19mg/製造所固有記号:HTO[注3]>


従って、2007年3月に『Aquatherapy[TM] MINAQUA(R)』と名前を変えてからも、(a)(b)(c)は富山県砺波(となみ)市で製造されている。(d)は山梨県白州町で製造されている(ちなみに、近所にはサントリー『南アルプスの天然水』がいる)[表2参照]。この違いは、外見上はボトルの形状で判断される。(a)(b)(c)は、中央部がくびれた鼓状のボトルである。一方(d)は、『ラブボディ』と同一のボトルである(500mLに限って)。なお、(a)と(d)は鉱水のみが原材料であるため<天然水>と呼ばれ、採水地表示が義務付けられているが、(b)(c)は機能性飲料であるため、原材料に特段の定めはない。たまたま(a)と同じ天然水を使用しているだけである。このことは、キャップに表現されている。<ナチュラルミネラルウォーター=天然水>の(a)(d)には、青色のキャップが使用され。<機能性ミネラルウォター>(b)(c)には、白地のキャップが使用されている。ここからも、ミネラルウォーターには、カラーリングキャップの法則が存在することが判る。

さて、キャップであるが、「MINAQUA」ブランドの統一を期に一新された。「天然水」の方には、「青色着色ベース地キャップ」+ホワイトオペークインキ文字で「Aquatherapy[TM] MINAQUA(R)」+上下に点対称に「→あける」である。一方、「機能性ミネラスウォーター」の方は、従来からの「白色ベース地キャップ」+直径25mmの青色ベタの円に白抜き文字で「Aquatherapy[TM] MINAQUA(R)」+上下に点対称に「→あける」である。デザインは、全く同じ物を使用しているにもかかわらず、印象が全く異なるのは、前者が、文字を印字しているのに対して、後者がベタの中の白抜き文字であることである。印字ではインクが外にはみ出ることで、文字が<太る>が、白抜きの場合、逆にインクが内側にせり出すため、文字は<痩せて>しまう。今回は、更にローマン系のフォントを使用していることから、ステムに細い部分が存在していることも、不安材料となっている(印刷頻度により、線が消える可能性もある)。おまけに、後者では、文字とベタの円の外周との間に余白がほとんど無くなっているため、更にバランズの悪いレイアウトになってしまっている。これを喩えるならば、ワープロ初心者が、余白をほとんど取らずに作成した町内会のお知らせみたいなものである(いまでは、ワープロソフトの過剰なまでのオートコレクト機能のおかげで素人でも滅多に行わないことではあるが)。これ程に、デザインの流用は、とりわけ、ペットボトルキャップのような面積と形状に制約のあるスペースでは絶対的に回避すべきことである。これが意図的に行われたデザインであったとしても、結果的に安っぽい印象しか与えていない。折角、新製品を投入したのに、こんな些末なことで、消費者の購買意欲を削いでどうするというのだ。かつて時代とともにあったあの輝かしいコカ・コーラのデザイン(センス)は何処に潰えてしまったのかと問いたい(悲しい)。

表2.「白州町の天然水」一覧[注4]


 『南アルプスの天然水』 サントリー(株) 白州蒸留所水工場 (北巨摩郡白州町鳥原2913-1)
 『アクアセラピー ミナクア 天然水』 (以前の『森の水だより』) 白州ヘルス飲料(株) (北巨摩郡白州町下教来石300-1)
 『白州の水』 熊本県果実農業協同組合連合会[JA熊本果実連] (北巨摩郡白州町下教来石14-2)
 『汲みたて天然水』 (株)シャトレーゼ 白州工場 (北巨摩郡白州町白須大原8383-1)
 『自然水白州尾白の水』 (株)日本名水サービス (北巨摩郡白州町横手1858)


■参照キャップデータ■
 (a)賞味期限+製造所固有記号:「080721-HTO」。(a)の賞味期限は16カ月。製造所は「北陸コカコーラ砺波工場」。キャップは、ALCOA社製のギザギザの粗いタイプ(ロット番号:A18-55)。ボトルは「CCJC」*ロゴ入り(ロット番号:HT-16R)。
 (b)賞味期限+製造所固有記号:「070827-HTO」。(b)の賞味期限は5カ月。製造所は「北陸コカコーラ砺波工場」。キャップは、ALCOA社製のギザギザの粗いタイプ(ロット番号:A8-39)。ボトルは「CCJC」ロゴ入り(ロット番号:HT-12L)。
 (c)賞味期限+製造所固有記号:「070829-HTO」。(c)の賞味期限は5カ月。製造所は「北陸コカコーラ砺波工場」。キャップは、ALCOA社製のギザギザの粗いタイプ(ロット番号:A8-5)。ボトルは「CCJC」ロゴ入り(ロット番号:HT-5R)。
 (d)賞味期限+製造所固有記号:「080721-HH」。(d)の賞味期限は16カ月。製造所は「白州ヘルス飲料白州工場」。キャップは、ALCOA社製のギザギザの粗いタイプ(ロット番号:A8-20)。ボトルは「CCJC」ロゴ入り(ロット番号:H-13R)。
 (d')賞味期限+製造所固有記号:「081228/HH」。(d)の賞味期限は最低21カ月。製造所は「白州ヘルス飲料白州工場」。キャップは、ALCOA社製のギザギザの粗いタイプ(ロット番号:A1-02)。ボトルは「CCJC」ロゴ入り(ロット番号:H-10R)。
 *「CCJC」=日本コカ・コーラ社の略号。

注1) 「Aquatherapy[TM] MINAQUA(R)」ホームページ
注2) THO=北陸コカコーラ砺波工場。
注3) HH=白州ヘルス飲料白州工場(1998年頃より操業開始)。この他に、南九州コカ・コーラボトリング株式会社の関連工場として、熊本工場(熊本市、主要製品:はじめ茶[PET]、アクエリアス[PET])、えびの工場(宮崎県えびの市、主要製品:コカコーラ[缶]、ジョージア[缶])がある。いずれも「良質な水」を求めた結果と思われる。
注4) 山梨県庁ホームページ「山梨県産の主なミネラルウォーター

2007/04/05

アサヒ飲料 『若武者』 をリニューアル

清涼飲料水メーカーの新製品発売ラッシュの中、対抗策として、リニューアル商品の市場投入も盛んである。2007年4月3日、アサヒ飲料は 『若武者』 (2007年4月5日、コンビニ棚にて確認)をリニューアルした。もちろん、キャップとボトル、更にはTVCFも含めてである。広告キャラクターには歌舞伎役者十八代目中村勘三郎を起用し、スチール写真には写真家篠山紀信をフィーチャーする程の意気込みである。

キャップもリニューアルと書いてしまったが、少し前から既に変更されていたような気もする(未確認)。今回も緑色のベース地に黒色で「茶」+「←あける」である。一瞬見逃しそうになった位である。それ程にキャップのデザインについては変化に乏しい。

兎に角、書体が違う。以前は隷書体に近い書体が使われていたが、今回は下手くそな楷書体になっている。全体に、<ふところ>が狭く、<はらい>が長いため、文字のバランスが著しく悪い。ボトルパッケージのロゴ用に作成された落款印風デザインをキャップに流用したことに原因がある。ロゴ全体をそのまま流用するならばまだしも、四角い枠付きの落款印風デザインの一部を構成する「茶」の文字だけを抜き出したことが最大の敗因と言える。

また、落款印風のロゴも、四角い枠に「茶」というフォントのエレメントを無理矢理押し込んでいるため、一画ずつ分解して、再構成したような印象を与える。書はバランスが全てなので、再構成(reconstract)には意味がない。

どうも、最近こうしたデザイン素材の流用(使い回し)を目にする度に、ボトルパケージのデザインの完成度の高さに較べ、キャップデザインにおける<手抜き>の印象を拭い切れない。一見キャップ自体の面積が狭いことから、デザインにも限界があるように思われがちであるが、海外のペットボトルキャップなどを見るにつけ、実に多様な可能性を秘めた宣伝媒体として成立していることがわかる。こうした細部にも手を抜かないことが職人(ペットボトルデザイナー)としての矜持というものであろう。江戸の職人が「根付」のような小間物に込めた情熱が、ペットボトルキャップデザインにもあれば、商品文化は、より華やかで、より豊かなものとなると思う。

■参照キャップデータ■
賞味期限+製造所固有記号:「071128/F」。『若武者』の賞味期限は8カ月と判明。製造所は茶処静岡県富士宮市の「富士山工場」。キャップは、日本クラウンコルク社製のギザギザの粗いタイプ(ロット番号:N16-26)。ボトルは特注の「Asahi」ロゴ入り(十六茶と同一シェイプ、ただしパッケージフィルムが肩まで覆っているためウェーブパターンは隠れている)(ロット番号:A12)。

« 2007年3月 | トップページ | 2007年5月 »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ