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2008/02/25

『キリン生茶』 新規設計の変則ナールキャップでリニューアル発売

2008年1月21日付け当ブログ 「『キリン生茶』 リニューアルに伴い、グリップ性能を強化した新形状キャップを採用」 にて既報の通り、『キリン生茶』 [注1] がキャップデザインも新たにリニューアル発売された (2008年2月25日 (月) 夕方、セブンイレブン店頭にて確認)。

やはり、実物を見ないと分からないものである。前回は、ニュースリリースの写真に依拠して記事を書いたため、予測を大きく外す結果となってしまった (トホホ、この点につきましては読者諸氏に深くお詫び申しあげます)。

実物を手に取って感じたことは、意外に格好いい仕上がりになっていることである。キャップスカート部のナール (knurl) 形状は、やはり 「粗ギザ」 タイプと 「ノーマルギザ」 タイプの折衷であったが、 「広い溝」 と 「狭い溝」 の組は2セットの循環ではなく、3セットの循環であった。具体的には、60度毎に 「細い山1本 + 広い溝1本」 のエレメント10個と 「細い山1本 + 狭い溝1本」 のエレメント20個が交互に3回循環している。なお、インジケータマークは 「広い溝」 の最初の山の1本のみが他の山の長さに較べ約20%程短くなっている。天面部にもドットホールがあるため、簡単に判別出来る。ただし、実際には 「広い溝10本に対して粗ギザ様の山9本」 → 「狭い溝20本に対してノーマル様の山21本」 のセットが3回循環し、元に戻るように見える。これは、広い溝の方は60度角の間を 「溝」 から始まり 「溝」 で終わるパターンであるのに対して、狭い溝の方は60度角の間を 「山」 から始まり 「山」 で終わるパターンで構成されているためである。あたかも山の数が9本対21本であるような印象を与えている。どちらかと言えば、この説明の方が分かりやすいのかも知れない。何れにせよ、粗ギザの間隔は 「6°」、ノーマルギザの間隔は 「3°」、ナール (山) の総数は90本と言うことになる。

また、前回ブログでは、「天面部は楕円に近い視覚的効果をもたらすのではないだろうか」 と大胆不敵かつ不遜な予測を行ったが、実際にはギザギザの山の突起は天面部までは達していないため、天面部のデザイン領域 (印刷面) を毀損するものではない。従って、従来からのノーマルキャップ同様のデザイン効果をもたらすと考えられる。

今回のキャップは、内側の構造から類推して、日本クラウンコルク (NCC) 社製の 「28NCフラップアセプ」 の改良型である。「開けやすい新キャップ」 をコンセプトとしたユニバーサルデザインの展開を意図したものであり、NCC社とキリンビバレッジ社の共同開発になるものである (特許出願中) [注2]。キリンビバレッジ社では今後、この新規設計の変則ナール形状グリップキャップを 「全PET容器」 に展開していく予定であるという [注2]。

リニューアルされた 『生茶』 キャップ天面部の図案について、前回ブログにおいて 「ラベルの商品ロゴが従来のままであり、キャップ地の色も、煎茶をイメージした明るい緑色のままであることから、変更はないような気がする」 と予測したが、これも大ハズレであった (トホホ)。実際には、キャップ地の色は従来からの明るい緑色のままであるが、図案は 『生茶』 で使用されて来た濃い緑色の葉っぱのデザインのみを中心に大きく配した非常にシンプルなものに変わった。以前葉っぱの脇にあった 「生茶」 の商品ロゴを敢えて外すことで、茶葉のイメージをアイコンのみでストレートに伝達することを意図したものと思われる。『生茶』 の商品戦略が次のステップに入ったことの決意の表れであろう。

この動きに対抗するかように、変形 (変則) グリップでは先行するアサヒ飲料もウェーブナール形状の 「エコグリップキャップ」 の使用範囲を拡大しつつある。2008年2月現在、以下製品において、その使用が確認されている。

 『アジアンウォーター』
  (2008年2月19日新発売)
 『べにふうき緑茶』
  (2008年1月頃からキャップのみ併用使用)
 『ぎゅぎゅっとしみこむコラーゲンウォーター + ビタミンC』
  (2008年2月5日リニューアル発売)
 『バヤリースとろける白桃プレミアム』
  (2008年1月22日新発売)*
 『バヤリースとろけるマンゴープレミアム』
  (2007年12月18日新発売)*
 『赤いビタミンウォーター』
  (2007年8月14月新発売)
 『ぎゅぎゅっとしみこむコラーゲンウォーター』
  (2007年6月26日リニューアル発売)
 * 注) バヤリースブランド以外は白地キャップ + 灰色文字 「Asahi」 + 「あける→」 である。また、アサヒ飲料の発売日は特に断りのない限り、火曜日である。

なお、最近似たような変則グリップのキャップをスーパー店頭で見かけたので、今日の変則グリップキャップの動向とともに言及したい。

このキャップは、加藤物産株式会社が南アフリカ共和国から輸入している 『果汁100%濃縮還元フルーツブレンド<Guava Blend>』 [注3] という製品に付けられているものである。恐らく、Tetra Pak社の 『Tetra Brik Aseptic』 [注4] の改良型変則グリップと考えられる。ただし、これは所謂ペットボトルキャップではなく、プルキャップのカバーとしての役目を果たすものである。構造としては、カートンパックにプラスチック製の注ぎ口を付けたもので、注ぎ口の一部がスクリューキャップとなっている。開け方は、スクリューキャップを外した後、更に中のリングに人差し指を引っ掛けて開栓するタイプのものである。本邦における 「醤油」 や 「食用油」 によく見かけるタイプの栓をカートンパックに付けた様子を想像して頂きたい。従って、再栓による気密保持が目的ではないため、構造は比較的簡便である。高さ8mm、φ27mm、三条ねじ、素材は白色のHDPEである。天面部に開栓方向を示すデザイン化された1対の矢印がエンボシング加工にて施されている。

このTetra Pak社製の変則グリップのパターンは、スカート部を細かいピッチと広いピッチが4セットで一周しているものであり、今回キリンビバレッジ社が投入したキャップのコンセプトに近いものである。細かいピッチは、山8本で構成されており、必然的に谷 (溝) は7本となる。広いピッチは山7本で構成されているが、「太い山と細い山」 が交互に3回繰り返し、最後の7本目が太い山で終わる。あたかも、バーコードのようである。細い山を 「|」 で、太い山を 「■」 (実際にはこんなに太くない) で表せば、概ね以下のように視覚化することが出来る。|||||||| ■|■|■|■ 。このパターンを4回循環して元に戻る。この意匠の目的は、手指とキャップの接地面積が少ないローハイトキャップであっても開栓しやすくすることにある。

こうしたローハイトキャップの特長は、これまでは開栓角度が浅く、開栓に力を要しない三条ネジ (3-start) 構造であったが、現在、国際飲料技術者協会 (ISBT) PCO-1881小委員会が策定作業を進めている新規ローハイトキャップ (ボトル口部の規格である 「PCO 1881」 に対応したもの) は、一般的な一条ネジになる予定である。従って、Tetra Pak社のこのキャップの位置づけは、従来の三条ネジキャップの域を出るものではないが、キャップのグリップ性能に着目した製品であることに変わりはない。

こうしたキャップの世界的規模での登場からも明らかなように、ローハイトキャップ化ないし軽量化の波は確実にそこまで迫っている。ただ、何れにしても、新規キャップの登場は素直にうれしい。

■ 商品表示データ ■
『生茶』 (500mLPETボトル)
<名称> 生茶 (清涼飲料水)
<原材料名> 煎茶 (国産)、玉露 (国産)、生茶葉抽出物 (国産)、ビタミンC
<栄養成分> (製品100mL当たり) ●エネルギー:0kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:0g ●ナトリウム:10mg
<販売者> キリンビバレッジ株式会社 (東京都千代田区神田和泉町1番地)
<JAN> 4-909411-030902

■ 参照キャップデータ ■
『生茶』 (500mLPETボトル) の賞味期限+製造所固有記号: 「081030/NM」。賞味期限は8カ月 (未開栓)。キャップは、NCC社製 「28NCフラップアセプ」 改良型ワンピースキャップ (新規設計変則グリップ、洗浄スリットなし)(ロット番号:A10-63)。ボトルは自社 (KBC) 形成 (ロット番号:B29)。プリフォーム [透明] (ロット番号:D28-39)。

注1) 「『キリン生茶』 2月26日 (火) リニューアル新発売 鮮度茶葉の香りと甘みでリフレッシュできる現代緑茶へ」 キリンビバレッジ株式会社 ニュースリリース (2008/01/16)
注2) キリンビバレッジ株式会社 『2008年2、3月新商品のご案内』 (パンフレット)
注3) 『果汁100%濃縮還元フルーツブレンド Guava Blend』、製造業者:Capespan (Pty) Ltd. Parc du Cap, Bellvillem South Africa、輸入業者:加藤物産株式会社(兵庫県西宮市松原町9-20)
注4) Tetra Brik Aseptic

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