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2008/09/10

『BADOIT』 の赤色キャップ

キリンMCダノンウォーターズ社は、2008年9月9日 (火)、首都圏を中心とした1都9県 (東京、神奈川、千葉、埼玉、栃木、群馬、茨城、長野、山梨、静岡) にて、おフランスの定番スパークリングナチュラルミネラルウォーター 『BADOIT (バドワ)』 の地域限定販売を開始した (販売者:キリンビバレッジ) [注1-3]。9月8日 (月)、東急ストア大森とうきゅう店にて確認、9月9日 (火)、セブンイレブン店頭にて確認。税込み1本149円。

最近、大手飲料メーカーが輸入する、おフランス製ミネラルウォーターは、全てダノングループのブランドではないかと思えて来る程の勢いであるが、意外にもキリンビバレッジ社が販売している製品ブランドは、『Volvic (ボルヴィック)』 と 今回の 『BADOIT (バドワ)』 の2ブランドのみであった。

プラスチック製の首掛けPOPに曰く 「ついに日本解禁」。フランスでは定番のテーブルウォーターらしいが、これまでは、500mL入り瓶詰め製品のみが並行輸入されていたに過ぎない。因みに、瓶詰めがグリーンのパッケージであるのとは対照的に、PETボトル入りは赤を基調としている。なお、今回のPETボトルの形状はガラス瓶のボトルシェイプを模したものである [注3]。

「BADOIT」 の歴史はブランドサイト [注2] によれば、200年以上の伝統を持つ由緒正しきブランドらしい。

歴史的には、1778年、ルイ16世に仕える医師の一人であるRichard Marin de la Pradeが、フランス中部ロレーヌ地方に位置するサン・ガルミエール村を含む幾つかの水源から湧出するミネラル・ウォーターを分析し、その効能についてまとめた報告書 [注4] の中で、「食欲増進を図り、気分を爽快にする」 と発表したことに始まる。花崗岩層を通過して湧出する天然の炭酸を含んだこの水は、彼をして 「水のシャンパン」 と言わしめる程であった。従って、フランス国王ルイ16世も、王妃マリー・アントワネットもお召し上がりになったであろう、やんごとなき水なのである (ええい! 皆の者、頭が高い。控えおろう! 的な商品である。トホホホホ)。

しかし、実際にこの水が 「BADOIT」 の名前で呼ばれるようになるのは、絹織物商であったAuguste Badoitが、1837年にサン・ガルミエール水源を買収した時に始まる。商品名が、ミネラル・ウォーターには珍しく、地名由来ではなく、人名由来であるのはこのためである。Badoitは、商才に長けた抜け目のない商人だったらしく、画期的アイデアで商売を成功させた。先ず、世界で初めてミネラル・ウォーターをガラス瓶に詰めて販売したと言われる。また、販路も、医師や薬剤師を通じて販売していたらしく、現在のビジネルモデルの先駆けとも言える発想の豊かさである。実に、「BADOIT」 は、1858年までに、年間150万本のセールスを記録するまでに至った [注5]。

また、Badoitは、商標戦略にも秀出ていた。販促グッズとして子供向けにペンや消しゴムにイラストを入れたり、1890年には、ニューヨークとバルセロナに向けた輸出用キャンペーンのため、50万枚の商標入り宣伝葉書を印刷している。また、「王冠」 が発明されてから約20年後の1913年、世界初となる商標入り 「栓抜き」 まで作成している [注5]。商魂ここに極まれりである。

その後、1959年、ダノン傘下のブランドとなり、現在に至っている [注2]。

キャップの意匠は、赤色のキャップ地に、天面部の辺縁を端から1.5mmほどグロス地のまま残し、のこり全面を梨地加工した上に、エンボシングで 「BADOIT」 の商品ロゴが横一線に入る。大きなパーレン状の括弧がその上下を囲う。更に、ロゴ下には、小さな上向き片括弧と炭酸の泡を想起させる3つの点が置かれる、という構図である [図柄のみ注6参照]。天面部中心に射出形成時のバリが残っているが、フランス人はそんなことをいちいち気にしていない様子である。

キャップの構造は、フライングディスク状の着脱可能なエチレン酢酸ビニル共重合樹脂 (EVA) 製パッキンが中栓として嵌められている2ピースキャップである。TEバンドには15カ所にブリッジが設けられており、射出形成により一括で造り込まれている。エビデンス機構はシャンプーハット状のひだが18個存在するお馴染みのタイプである。ローレット (ナール) は150山 (もしくは150線) である。キャップの裏の薄青色のパッキンを外すと、ロット番号の他に、クラウンのマーク、「Obrist-Cap (R) 355」 の文字と 「90-42」 の数字が刻印されている。これらの情報により、このキャップが、Obrist社 (GCS社の子会社) のポリエチレン (PE) 製 『Obrist-Cap (R) 355』 であることが分かる。なお、このキャップは28mm径ではあるが、一般的なPCO規格ではない。炭酸飲料やミネラルウォーター専用の 「Obrist neck」 と呼ばれる2条ネジの特殊なボトルフィッシュ規格のため、通常の日本のキャップはうまく嵌らない。世の中、思い通りには行かないものである。

■ 商品表示データ ■
『BADOIT (バドワ)』 (6脚耐圧型PETボトル330mL)
<名称> 炭酸入りナチュラルミネラルウォーター
<原材料名> 水 (鉱泉水)、炭酸
<採水地> サン・ガルミエ
<原産国名> フランス
<栄養成分> (100mLあたり) ●エネルギー:0kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:0g ●ナトリウム:16.5mg ●カルシウム:19.0mg ●マグネシウム:8.5mg ●カリウム:1.0mg | ●pH値: 6.0 ●硬度: 815mg/L (硬水)
<輸入者> キリンMCダノンウォーターズ株式会社 (東京都千代田区神田和泉町1番地)
<販売者> キリンビバレッジ株式会社 (東京都千代田区神田和泉町1番地)
<JAN> 4-909411-027391

■参照キャップデータ■
『BADOIT (バドワ)』 (6脚耐圧型PETボトル330mL) の賞味期限: 「2009 04 10」。賞味期間は不明。製造所固有表記は、本製品が輸入品であるため適用外 (輸入者:キリンMCダノンウォーターズ、販売者:キリンビバレッジ)。キャップは、Obrist社製28mm径、2スレッドスタートの2ピースキャップ 『Obrist-Cap (R) 355』 (ロット番号:<本体> 90-42、<パッキン> 01)。ボトルは 「BADOIT」 自社成形 (ロット番号:300/-28/33cl)。プリフォーム [透明] (ロット番号:I-13)。ラベル: 10056127。製品ロット番号: 101 2 06:21

注1) 「キリンMCダノンウォーターズ、スパークリングナチュラルミネラルウォーター 『BADOIT』 を発売」 マイライフ手帳@ニュース (2008/09/01)
注2) 「BADOIT」 (ブランドサイト)
注3) 「BADOIT」 (フランス語ブランドサイト)
注4) Richard de la Prade. Analyse et vertus des eaux minerales du Forez et de quelques autres sources, Lyon, 1778.
注5) 「The Champagne of waters」 Sydney East (Sydney's Independent Restaurant Guide)
注6) KUMA氏の運営する 『ペットボトルキャップコレクションの旅』 「外国のプラキャップ」 <フランス編>の 「BADOIT-02 mineral water-01」 を参照のこと

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