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2010/03/15

『爽健美茶』 植物由来ボトルのグリーンキャップ

日本コカ・コーラ社は、2010年3月15日 (月) より、PET樹脂に植物由来の素材を一部混合した 「プラントボトル[TM]」 入りの製品を発売した [注1]。「プラントボトル[TM]」 を使用した製品ラインナップは、以下の3製品5品目である。

 (a) 『爽健美茶』 (500mL、350mL)
 (b) 『爽健美茶 黒冴』 (500mL)
 (c) 『い・ろ・は・す』 (520mL、280mL)

なお、ニュースリリース [注1]によれば、導入時期は、『爽健美茶』、『爽健美茶 黒冴』 が3月15日より、『い・ろ・は・す』 が2010年4月12日 (月) より、それぞれ順次市場投入される予定という。2010年3月14日深夜、セブンイレブンとサンクス店頭にて、『爽健美茶』 の350mLと500mLを購入した。前者が131円、後者が147円であった。

『爽健美茶 黒冴』 を未だ確認していないが、キャップの図柄は恐らく、「プラントボトル[TM]」 をアピールすることが目的であるため、(a)(b)(c) 共通と思われる。キャップは 『い・ろ・は・す』 で使用されている半透明な粗ギザタイプのグリーンキャップである。グリーンは、エコロジーの象徴であると共に、植物由来 (plant-origin) であることも同時に示している。刷り色はホワイトオペークインキと濃いオリーブ色である。一見すると、白と黒の対比に見えなくもない。

さて、デザインであるが、濃いオリーブ色で、お馴染みの点対称の 「→あける」 表示。その表示に挟まれるように、PET樹脂のリサイクルマークを模した 「プラントボトル」 マーク + 「TM」 が白色で中央やや上方に入る。更に、三角形のマークの下に 「plantbottle」 のロゴ + 「TM」 マークが入る。刷り色は、「plant」 部分を白、「bottle」 + 「TM」 部分を濃いオリーブ色で色分けしている。今回も、「TM」 が2個も入った権利関係にうるさいキャップになっている。そんなに環境に対して素晴らしい技術ならば、いっそのことオープンにしてしまえばと思うのだが、そうしないところに企業の 「エゴ」 を感じてしまう。

リサイクルマークを模した 「プラントボトル」 ロゴマークは、PET樹脂を表す番号 「1」 が 「コンツアーボトルシェイプ」 に置き換えられている。更に、トライアングルアローの左下が「葉っぱ」 に化けていることも見逃せない。図象全体から、<コカ・コーラ社は、リサイクルの環に植物由来素材を組み込みました> という強いメッセージ性を感じる。ただ、お間抜けなのは、PET樹脂のリサイクルマークが、素材の異なる高密度ポリエチレン (HDPE) 製キャップに印刷されていることである。因みにHDPEのリサイクル識別番号は 「2」 である。分別には注意が必要である。

「プラントボトル[TM]」 とは、これまで石油由来であったPET樹脂の2種類の素材 (モノエチレングリコール [MEG] と精製テレフタル酸 [PTA]) のうち、前者のMEGを植物由来素材で代替するというものである。サトウキビから砂糖を精製した後の副産物である廃糖蜜を利用してMEGを製造するという考え方は、そこそこ理に適ったものである。たとえ、最終的にペットボトルが焼却処分されたとしても、植物由来分として混合された5%~30%については、本来大気中に存在していた二酸化炭素 (CO2) に戻るだけと考えられるからである。

これは、米国がかつて推進していたバイオ燃料の考え方と似ている。バイオ燃料は、トウモロコシやサトウキビから作られるバイオマスエタノール燃料であるが、動力源として燃焼しても、また元のCO2に戻るため、総排出量に変化がないとされていた。

何れにしても、CO2の排出削減にとって、本質的な効果が期待出来るような代物ではない。本気で、CO2を減らしたいのなら、近代化に伴い地中深くより掘り起こした化石燃料 (石油・石炭・天然ガス) の使用により発生した過去100年分のCO2排出量と同量のCO2を何らかの方法や手段で固定化する必要がある。

CO2問題 (greenhouse issue) を乱暴に単純化してしまえば、化石燃料として固定化されていたCO2の 「再固定化」 が極めて困難である点に絞られる。

本来、地球自身が大気を浄化し、生物にとって最適な環境バランスを維持するために、長い年月をかけてシダ類などの成長の早い植物により、大気中のCO2を地中深くに封印して来た。そうした恩恵に浴していたにもかかわらず、恩知らずな人間は、文明のためと称して、自然界の結界を破り、わずか100年の間にその全てを掘り返してしまった。まるで、パンドラの筺である。人類は今その報いを受けている (ああ! 何と恐ろしいことだろう)。

と言う訳で、プラスチック製品は、燃やさないことが肝要である。ペットボトルキャップをコレクションする理由もそこにある。捨てれば、最終的にサーマルリサイクルで燃やされてしまう運命にあるが、家の中に死蔵している分には、環境への負荷はゼロである。これこそが、究極の 「エゴ」 である。

■ 商品表示データ ■
(a1) 『爽健美茶(R)』 (500mL鼓型 「フィットボトル」)
<品名> 清涼飲料水
<原材料名> ハトムギ、玄米 (発芽玄米3%)、緑茶、大麦、プアール茶、どくだみ、はぶ茶、チコリー、月見草、ナンバンキビ、ビワの葉、小豆、杜仲、タンポポの根、ビタミンC
<栄養成分> (100mL当り) ●エネルギー:0kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:0g ●ナトリウム:4~8mg
<販売者> コカ・コーラカスタマーマーケッティング株式会社 (東京都港区六本木6-2-31)
<JAN> 4-902102-079471

(a2) 『爽健美茶(R)』 (350mL鼓型 「フィットボトル」)
<JAN> 4-902102-079457

■ 参照キャップデータ ■
(a1) 『爽健美茶(R)』 (500mL鼓型 「フィットボトル」) の賞味期限+製造所固有記号: 「101127-TGO」。キャップは、アルコア・クロージャー・システムズ社製ワンピースキャップ 「AS-Lok」 [粗ギザタイプ] (ロット番号:L1-10)。ボトルは、自社 (CCNBC) 成型 (ロット番号:T/6)。製品製造ロット番号:「D2154B04 058656」。プリフォーム [透明/PCO]: NT41115。

(a2) 『爽健美茶(R)』 (350mL鼓型 「フィットボトル」) の賞味期限+製造所固有記号: 「101207-MAS」。キャップは、アルコア・クロージャー・システムズ社製ワンピースキャップ 「AS-Lok」 [粗ギザタイプ] (ロット番号:L2-32)。ボトルは、自社 (CCNBC) 成型 (ロット番号:M/9L)。製品製造ロット番号:「D2229B14 078812A」。プリフォーム [透明/PCO]: NT131133。

注1) 「2,045キロリットル相当の原油使用量削減効果の見込み (*1) 植物由来素材の次世代型PETボトル 『プラントボトル[TM]」 『爽健美茶』 『爽健美茶 黒冴』 『い・ろ・は・す』 で導入」 日本コカ・コーラ プレスリリース (2009/12/17)

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