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2010年9月

2010/09/29

伊藤園 『TEAS' TEA (R)』 にブランドロゴ入りノーマルギザオレンジキャップ出現

伊藤園は、2010年9月27日 (月)、『TEAS' TEA』 シリーズのラインナップにホット販売用 『ベルガモット&オレンジティー』 (275mLホットペットボトル及び325mLホットペットボトル) を新たに加え、販売を開始した [注1-2]。2010年9月29日 (水)、セブンイレブン店頭の加温器ケースにて確認、325mL入り1本税込み136円。

キャップの図柄は、2009年11月16日に発売された 『TEAS' TEA』 の<チャイミルクティー> (ホット専用) のキャップと同じである [注3]。ただし、<ベルガモット&オレンジティー> には、果汁1%が含有されているため、オレンジ色の 「ノーマルギザ (120線ナール)」 キャップ地に墨一色で、上段に 「TEAS' TEA(R)」 のブランドロゴ、下段に小さなフォントの両端揃えで 「N E W Y O R K」 と入る。そしてキャップ下方辺縁部に、「→OPEN」 である。

実は、伊藤園のプレスリリース及び商品サイト [注1-2] に掲載されている写真のキャップ形状は、粗ギザである。今回入手した実物とは、明らかにキャップ形状が異なる。恐らく、プレス用原稿作成段階では、ホット販売用の <チャイミルクティー> のために造られた粗ギザキャップしか用意出来なかったものと思われる。またしても単純な罠に引っかかってしまった。

写真を注意深く観察すれば、サポートリングの色が白いことに気付いた筈である。迂闊であった。また、「オレンジ果汁1%」 の記述にも留意すべきであった。お間抜けなはなしである。これらの情報を事前に検討していれば、キャップ形状の選択肢は当然、ホット充填用のノーマルギザとなることが分かった筈である。

プレスリリースによるミスリードは、新製品の開発サイクルが早い清涼飲料水ではよくあることである。今回も、宣材写真に騙されてしまった。そのため、発売日当日に 「ノーマルギザ」 バージョンのオレンジキャップを入手する機会をみすみす見逃す結果となってしまった。無念である!

プレスリリースは、意図的か無作為かにかかわらず、嘘をつく。情報リテラシーが重要である。

■ 商品表示データ ■
『TEAS' TEA NEW YORK <ベルガモット&オレンジティー>』 (オリジナルシェイプ4角形325mL耐熱PETボトル)
<品名> 紅茶飲料
<原材料名> 砂糖、オレンジ果汁、紅茶、トレハロース、酸味料、環状オリゴ糖、ビタミンC、香料、甘味料 (アセスルファムK、スクラロース)
<栄養成分> (100mL当たり) ●エネルギー:19kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:4.8g ●ナトリウム:7.0~14.0mg | ●カフェイン:3.3mg*
<販売者> 株式会社伊藤園 (東京都渋谷区本町3-47-10)
<JAN> 4-901085-014141

*カフェイン80%OFF

■ 参照キャップデータ ■
『TEAS' TEA NEW YORK <ベルガモット&オレンジティー>ホット』 (オリジナルシェイプ4角形325mL耐熱PETボトル) の賞味期限: 「2011.6.14」。製造所固有記号: 「K30」。賞味期限は9カ月 (未開封)。キャップは、NCC社製 「28NCフラップホット」 ワンピースキャップ (ロット番号:H77-55)。ボトルは吉野工業所製 (ロット番号:11/3)。プリフォーム [白] (ロット番号:4D)。製造ロット番号:2327D

注1) 「ニューヨークスタイルの新紅茶カフェイン80%オフ 温めてさらに心地よく香る 『TEAS' TEA (ティーズティー) ベルガモット&オレンジティー』 HOTで初登場 | 新型容器 『325mlホットペットボトル』 と 『275mlホットペットボトル』 を9月27日 (月) より販売開始」 伊藤園 ニュースリリース (2010/09/09)
注2) 「TEAS' TEA NEW YORK <ベルガモット&オレンジティー>」 製品ホームページ [2010年9月29日現在]
注3) 「伊藤園 『TEAS' TEA (R)』 にブランドロゴ入り粗ギザオレンジキャップ出現」 ペットボトルキャップ時評 (2009/11/17)

2010/09/05

世界一背の低いペットボトルキャップ (3) 果てしなき限界への挑戦の巻

9月になったというのに、いっこうに涼しくならない。いったいこの地球 (ほし) に何が起こっているというのか。非常事態と言える。という訳で、今回は訂正記事である。

約20日前、2010年8月15日付けの当ブログ記事において、西友が輸入するカナダのミネラルウォーター 『アバーフォイルスプリングウォーター (Aberfoyle Springs)』 の白色半透明キャップが世界一のローハイトキャップであると述べた [注1]。その舌の根も乾かぬ内に、再度、己の不明を恥じる羽目になった。予言的中である (トホホ)。

首都圏を中心に約100店舗を展開する菓子量販店 「おかしのまちおか」 広尾店 [注2] にて、『ナイアガラピュリファイドドリンキングウォーター (niagara[TM] Purified Drinking Water)』 [注3] という長い名前のボトルドウォーターを購入した。500mL入り1本税込み49円であった。『アバーフォイルスプリングウォーター』 より1円高い。いくら円高とはいえ、こうした価格設定で、本当に利益が出るのだろうか。またしても、心配になって来る。

さて、今回のキャップも御多分に漏れず、白色半透明の無地キャップである。キャップ供給メーカーは、キャップの裏側に刻印された 「N」 のマークから、Novembal社であると推測される。このマークは半透明の天面部からも透けて確認出来る。

キャップの外観は、天面部中心に射出充填孔があり、指先で触れると微細なバリが確認出来る。直径27mmの天面部 (ナール部分を除く) は全体に梨地加工が施されているが、前回の 『アバーフォイルスプリングウォーター』 とは異なり、全面フラットではない。中心から半径10.75mmの範囲内が微妙に陥凹している。この段差も指先で触れて分かる程度である。素材は、高密度ポリエチレン (HDPE) である。

キャップの仕様は、外径29mm (ナール部分含む)、内径26mm、インナーシール径22mmである。ナール線数は72本。従って、ナール間角度は5度である。ブリッジ部はローハイト化のため、スリット形成であり、ブリッジ数は12個所、その間隔は均等である。

タンパーエビデンス機構は、わずか高さ2mmのTEバンド内側面上方に30度毎の爪状突起がわずかに突き出している。その形状は紡錘形の繰り返しパターンで形成されており、ブリッジ間隔に沿って、肉薄部分と肉厚部分が交互に現れる。当然、ブリッジの個所が肉薄である。

スレッドにはこうしたキャップの当然の帰結として 「3条ネジ」 が使用されている。三点固定の原理である。因みに、ビールの王冠のギザギザの数が一般的に21個であるのは、この3の倍数という説が最も有力である。

さて、今回最も注目すべき点は、キャップハイト (背丈) である。TEバンド部を含む全高は、Bericap社の環境負荷軽減型キャップ 「HexaLite(R) 26 FB」 の10.0mmを軽々とクリアし、何と9.0mmである。その割合は、TEバンド部が2mm、シェル部が7mmである。またしても、シェル部が1mmも短縮されたことになる。

ここまで、ローハイト化が進むと、キャップの設計上、相対的に寸法の許容幅がほとんどなくなって来る。今回のキャップでも、その点をカバーするため、サポートリングの3箇所を熱で溶融し、挙上するという荒業で対応している。この溶融部分が、TEバンドを押し上げ、キャップのぐら付きを抑える工夫がなされている。精密品としての飲用キャップにはあるまじき、苦肉の策といえる。この辺が、ローハイト化の限界なのかも知れない。

Novembal社の情報は極めて少ないため、このキャップの正体は完全には判明していない。ただし、キャップの裏に 「cr-cap(R)」 の刻印があることから、これが名称と思われる。

こうしたローハイトキャップが、その記録を次々と更新する背景には、環境負荷軽減という大義名分もあるが、実際上の目的はコスト削減である。そのため、今回のボトルには、Eco-Air Bottle[TM] と呼ばれる肉薄材料が使用されている。このボトルは、日本コカ・コーラ社の 『い・ろ・は・す』 のように簡単に潰すことが出来る。飲んでいる時点で既に、容器がペコペコと押し潰されていく様子が分かるほどである。素材変更により、従来品と較べ、使用樹脂量を50%削減出来たという。もはや、ボトルではなく、水のパックである。もしかすると、卵パックより薄いかも知れない。

このように、キャップとボトルの総重量を軽減することで、輸送コストの大幅な削減に成功している。その結果が、輸入品にもかかわらず、1本49円の廉価価格を実現させた。

また、商品の特徴であるが、その名前の示す通り、マイクロフィルターと逆浸透膜浄水システムを用いて、原料となる深井戸水から不純物やミネラル分をほぼ除去した精製水 (purified water) である。硬度はなんと1mg/L未満である。恐らく、北米では、ヨーロッパなどとは異なり、ミネラル分の少ない軟水が好まれるのだと思う。その辺の事情は、日本とよく似ている。

これは私見であるが、軟水が身近に手に入るならば、敢えて硬水を飲む必要はない。本邦では、この30年のうちにヨーロッパ産の硬度の高いミネラルウォーターが、健康や美容を目的として飲まれる傾向にあるが、こうした製品に含まれるミネラル分が体に良いとする科学的根拠はない。逆に、食事中に高濃度のカルシウムやマグネシウムを含有するミネラルウォーターを一緒に摂取することは、腎結石や胆石症を誘発する可能性があるとする疫学的研究が存在する [注4]。また、こうした理由から、ペットなどの小動物や乳幼児に対してミネラルウォーターを与えることは避けた方が無難のようである。やはり必須ミネラルは、通常の食物から摂取するのが基本である。

さて、『ナイアガラピュリファイドドリンキングウォーター』 のキャップは、現在、私の知り得る限りで世界一背の低いキャップである。

しかしながら、人類の飽きなく限界へのチャレンジに終わりはない。キャップ製造メーカーの熾烈な技術競争はこれからも続く (と思われる)。それは、既に当初の目的を逸脱し、Novembal社対Bericap社の面子の張り合いに摺り替わっているような気がする。

■ 商品表示データ ■
<製品名> 『niagara[TM] Purified Drinking Water (ナイアガラピュリファイドドリンキングウォーター)』 (丸形軽量化陽圧PET 500mL)
<名称> ボトルドウォーター
<原材料名> 水 (深井戸水)
<採水地> カリフォルニア州オンタリオ
<原産国> アメリカ合衆国
<栄養成分> (100mLあたり) ●エネルギー:0kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:0g ●ナトリウム:0.13mg ●カルシウム:0mg ●マグネシウム:0mg ●カリウム:0mg
<硬度>1mg/L未満 (軟水)
<輸入者> 第一メタリックス株式会社 (東京都台東区上野7-11-6)
<UPC> 0-275415-4

■ 参照キャップデータ ■
<製品名> 『niagara[TM] Purified Drinking Water (ナイアガラピュリファイドドリンキングウォーター)』 (丸形軽量化陽圧PET 500mL) の製造日 「P220100702 0055」、賞味期限 「BB 2012.07.02」*。賞味期間は24カ月*。製造所固有記号は輸入品につきなし。キャップは、Novembal USA社製 「cr-cap(R)」 高密度ポリエチレン [HDPE] φ26mm径ワンピースキャップ (ロット番号:C1-45)。ボトルは自社 [niagara] 成形 (ロット番号:P2-11)。プリフォーム [透明] (ロット番号: N89-29)

* 注) 製造日:2010年7月2日、賞味期限:2012年7月2日

注1) 「世界一背の低いペットボトルキャップ (2) 記録更新の巻」 ペットボトルキャップ時評 (2010/08/15)
注2) 「おかしのまちおか」 (ホームページ) [アクセス日:2010年9月4日]
注3) niagara Bottling, LLC. 「niagara Drinking Water」 (Products Site) [アクセス日:2010年9月4日]
注4) Coen G, Sardella D, Barbera G, Ferrannini M, Comegna C, Ferazzoli F, Dinnella A, D'Anello E, Simeoni P. Urinary composition and lithogenic risk in normal subjects following oligomineral versus bicarbonate-alkaline high calcium mineral water intake. Urol Int. 2001; 67 (1): 49-53.

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