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2013年10月

2013/10/22

『辻利』 にもオレンジキャップの粗ギザ出現!

もうすっかり忘れていたが、JTの 『辻利』 に 「本品は加温器販売ができます」 (時計回り、40分位置起点、20分位置終点、句点 「。」 なし) の加温器キャップが出現したのは、昨年 (2012年) 秋冬のことであった [注1]。この時はまだノーマルギザのままであった。

2013年秋冬、加温器キャップに一大転換期が到来している。これまで、加温器販売の緑茶飲料は基本的にホット充填であったため、ノーマルギザが主流であった。ところが、伊藤園の 『お~いお茶』 をはじめとして、これまでのホット充填からアセプティック充填に加温器販売製品がシフトし始めている。その現われが、オレンジキャップの粗ギザ化である。可視化された現象はとても理解しやすい。

今回、『辻利』 にもオレンジキャップの粗ギザが出現した。駅のプラットフォームに設置された自販機にて購入、275mL入り1本120円であった。図柄は2012年秋冬のものと同一であるが、ナール形状は粗ギザである。

この情報は、新進気鋭のペットボトルキャップコレクターである 「クモの巣」 さんからご教示頂いた。クモの巣さんは、まだ中学生でありながら、キャップを見極める達人である。つい先日も、サントリーの 『伊右衛門』 金色キャップ天面部に、小さな射出注入口のある日本山村硝子社製粗ギザキャップが存在することを教えて頂いたばかりである。キャップの 「裏」 がクモの巣状パターンを持つこのキャップに因んで名付けられたハンドルネームを自称するだけのことはある (流石である)。

さて、キャップの図柄であるが、オレンジシェル粗ギザキャップ地の中央に深緑色の 「JT」 ロゴ、その周囲に 「本品は加温器販売ができます」 の販売指示である。少しでも気を抜こうものなら見過ごしてしまいそうな変化である。コレクターの間では、引っ掛け問題と呼ばれている。

こうした 「粗ギザ化キャップ」 の出現の背景には、① ここ数年の 「香りと味」 の追求 (品質向上)、② ボトルの軽量化と輸送コストの軽減及び製造時の水使用量の削減 (環境負荷低減) といった飲料業界のトレンドが関係している。清涼飲料水の受託製造メーカー (パッカー) は生き残りを賭け、莫大な設備投資コストが掛かるにも拘わらず、工場製造ラインのアセプ化への移行を急いでいる。

最近、ホット飲料に粗ギザオレンジキャップが増えているといった実感を抱くのは、このためである。

今はまさにその歴史的転換点にある。歴史的ダイナミズムの中に身を委ね、キャップの動向を捉えかえす視座を持つということは、キャップの変化とともに生きるペットボトルキャップコレクターとしての大切な資質なのかも知れない。

ところで、果汁入りのため、どうしてもホット充填用ノーマルギザキャップを使用しなくてはならない宿命にある 『愛媛ひめぽん』 には、「HOT&COLD」 販売共用キャップが、この秋出現している。これは、JT飲料において、加温器キャップのナール形状の共通化を図れなくなった結果と見るべきであろうか。実際には、小ロット製品の自販機対策なのだろうが、ついつい穿った見方をしてしまう (余談であるが、「穿った見方」 に関しては文化庁の石頭どもらが何と言おうとも、誤用とされる解釈の方がしっくりする)。

■ 商品表示データ ■
『辻利』 (275mL六角耐熱PETボトル)
<名称> 緑茶 (清涼飲料水)
<原材料名> 緑茶 (国産)、ビタミンC
<栄養成分> (100mL当たり) ●エネルギー:0kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:0g ●ナトリウム:8.0mg
<販売者> ジェイティー飲料株式会社 (東京都品川区大井1-28-1)
<JAN> 49-02210-56809-6

■ 参照キャップデータ ■
『辻利』 (275mL六角耐熱PETボトル) の賞味期限+製造所固有記号:「2014.06.06/CA」*。賞味期間は約8カ月 (未開栓)。キャップは、日本クロジャー社製 「28NCフラップアセプC2」 ワンピースキャップ [粗ギザタイプ] (Mold#-Cavity#:N23-11)。ボトルは、北海製罐社製 (ロット番号:B28)。プリフォーム [白(結晶化口)] (ロット番号:2655)。製造ロット番号: 1747.

* CA = 株式会社日本キャンパック 赤城工場 (371-0202 群馬県前橋市室沢1171)

注1) 「JT飲料 『ドトール カフェ・オ・レ ホット』 にも 「本品は加温器販売ができます」 オレンジキャップが存在した」 ペットボトルキャップ時評 (2012/12/02)

2013/10/05

キリン 『生茶』 キャップにおけるベタ丸サイズの差異について <小ネタ④>

ペットボトルキャップ周辺に漂う瑣末な事柄に果敢に挑む無謀な企画、<小ネタ> シリーズ・リターンズである。今回は、全国のSKナールマニア垂涎の内容である。

キリンビバレッジ社が半年以上も前の2013年3月19日、『キリン生茶』 をリニューアル全国発売したことは既報の通りである [注1-3]。このときのキャップは、当ブログの記事によれば、透明口栓部に対応した 「28NCフラップアセプE」 SKナールカスタマイズキャップであった。

今回、これとは異なるもう一つの 『キリン生茶』 SKナールが存在することが判明した。主に自販機で販売されている280mL入り製品である。これには、口栓部が白色のホット充填用耐熱ボトルに対応する 「28NCフラップホット-S」 SKナールカスタマイズキャップが用いられている。このキャップの特徴は、環境負荷軽減を推進する目的で、キャップのカドが大きく面取りされていることである。そのため、天面部の有効印刷領域がアセプティック充填用キャップに較べて直径で約1mmほど小さくなっている。

その結果、緑色で刷られたベタ丸の直径は、前者の約24mmに対して後者の約22.5mmと約94%縮小である。ただ、この程度の縮小率では大したことはないと思われるかも知れないが、天面部のサイズが直径29mm程度しかないキャップにおいては、キャップの淵からベタ丸までの余白が前者の2.5mmに対して後者では3.25mmもあるため、印象は意外なほど異なる。更に、キャップの素材の違いにより、ベタ丸の印刷品位にも自ずと違いが生じるため、その差異は更に広がる。並べて較べるとその違いが良く分る。

以下に両キャップの特徴 (見分け方のポイント) と天面部の大まかなスペックを示す。なお、SKナールキャップの 「見分け方」 については、2012年1月15日付け関連ブログ <小ネタ③> も併せてご参照いただきたい [注4]。


表. ベタ丸図柄の 『生茶』 SKナールキャップの特徴と天面部の概略仕様

(a) 「28NCフラップアセプE」 + SKナール
  充填方式: 無菌充填 (前殺菌)
  口栓部: 透明 (非結晶化)
  ドットホール位置: 細ギザセクター右端
  キャップ裏: 「花火」 様パターン
  有効印刷領域幅 (直径): 約27mm
  「生茶」 ベタ丸直径: 約24mm
  キャップ素材: HDPE (高密度ポリエチレン) 主体
  加飾印刷品位: 抜き文字部分での滲み大

(b) 「28NCフラップホットS」 + SKナール
  充填方式:ホット充填 (後殺菌)
  口栓部: 白色 (結晶化)
  ドットホール位置: 細ギザセクター中央
  キャップ裏: 「好々爺顔」 様パターン
  有効印刷領域幅 (直径): 約26mm
  「生茶」 ベタ丸直径: 約22.5mm
  キャップ素材: PP (ポリプロピレン) 主体
  加飾印刷品位: 抜き文字部分への滲み小

注) 開栓前の口栓部の色の違いは、キャップ (シェル部+TEバンド部) 直下にある1~1.5mm厚の 「サポートリング」 の色でも判別可能である。


「SKナール」 は、キリンビバレッジ社用のカスタムキャップとして当時の日本クラウンコルク (NCC) 社とキリンの共同開発で製作されたという経緯がある。そもそも、「SKナール」 の 「K」 は 「KIRIN」 の頭文字に由来している。では、「SK」 の 「S」 の方は何かというと、環境負荷軽減型キャップとして当時開発中であった 「28NCフラップホット-S」 や 「28NCフラップアセプ-S」 のシリーズ名 「S」 に由来する。

因みに、東日本大震災後はほとんど見掛けることが無くなったアサヒ飲料とNCC社が共同で開発した 「ウェーブナール」 は、この 「28NCフラップホット-S」 をベースに改良されたため、「Wave-knurling」 の頭文字 「W」 との組み合わせで 「28NCフラップホット-SW」 と呼ばれていた。変形ナール形状の先駆けであったため、「ウェーブナール」 と通称されるようになったが、開発の順番が逆ならば、今日、「SWナール」 と呼ばれていた可能性もある。

また、我々コレクターは、勝手に 「SKナール」 などと押しなべて呼んでいるが、今日の 「28NCフラップアセプE」 をベースに改変されたものは、この命名法のルールに従うならば 「EKナール」 と呼ばなければならない筈である。何れにしても、無菌充填用SKナールに限っては、現在でも同社専用であるため、特に呼称問題は生じていないようである。

なお、両方のキャップとも、日本クロージャー (NCC) 社が製造・供給メーカーである。それにもかかわらず、僅かとはいえ、図柄サイズに差異が存在するというのは、奇妙なことである。はじめから、ベタ丸の大きさを小さ目にデザインしておけば良かったのではないか思うが、飲料メーカーには飲料メーカーの思惑があっただろうし、今更、ベタ丸のサイズを統一するのも面倒なことと思われる。全くもって、稀有な例といえる。

今回、『キリン生茶』 にバリアントが存在するという、決してお金では買えない情報を提供してくれたのは、ただのお節介なペットボトルキャップコレクターであった。このご厚意に対しては 「恩返しだ!」 (by クドカン) で報いたい。

■ 商品表示データ ■
(a)『キリン 生茶』 (555mLオリジナルシェイプ [市松格子柄耐圧パネル] PETボトル)
<名称> 清涼飲料水
<原材料名> 緑茶 (国産)、生茶葉抽出物 (国産)、ビタミンC、香料
<栄養成分> (製品100mL当たり) ●エネルギー:0kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:0g ●ナトリウム:11mg
<製造者> キリンビバレッジ株式会社 (東京都千代田区神田和泉町1番地)
<JAN> 49-09411-15286-7

(b)『キリン 生茶』 (280mL六角形耐熱PETボトル)
<名称> 清涼飲料水
<原材料名> 緑茶 (国産)、生茶葉抽出物 (国産)、ビタミンC、香料
<栄養成分> (製品100mL当たり) ●エネルギー:0kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:0g ●ナトリウム:11mg
<販売者> キリンビバレッジ株式会社 (東京都千代田区神田和泉町1番地)
<JAN> 49-09411-15286-7

■ 参照キャップデータ ■
(a)『キリン 生茶』 (555mLオリジナルシェイプ (市松格子柄耐圧パネル) PETボトル) の賞味期限+製造所固有記号: 「2014. 6. 9/S.」*。賞味期限は8カ月 (未開栓)。キャップは、NCC社製 「28NCフラップアセプ-E」 改良型ワンピースキャップ (SKナール、洗浄スリットなし) (金型#/キャビティ#:A44/41)。ボトルは自社内製 (K.B.C.) 形成 (ロット番号:C22)。プリフォーム [透明/PCO1810] (ロット番号:D-051)。

(b)『キリン 生茶』 (280mL六角形耐熱PETボトル) の賞味期限+製造所固有記号: 「2014. 5. 3/CA」**。賞味期限は8カ月 (未開栓)。キャップは、NCC社製 「28NCフラップホット-S」 ベース改良型ワンピースキャップ (SKナール、洗浄スリット6個所) (金型#/キャビティ#:H82/43)。ボトルは北海製罐社製 (ロット番号:AD-331)。プリフォーム [白色/PCO1810] (ロット番号:17:55:)。

* S. = キリンビバレッジ 湘南工場 (253-0101 神奈川県高座郡寒川町倉見1620)、今回参照した製品の製造日は、2013年10月12日頃
** CA = 株式会社日本キャンパック 赤城工場(371-0202  群馬県前橋市室沢1171)、今回参照した製品の製造日は、2013年9月5日頃

注1) 「『深蒸し茶』 を配合し、豊かな旨味が感じられる味わいを実現 『キリン 生茶』 3月19日 (火) リニューアル新発売」 キリンビバレッジ ニュースリリース (2013/01/23)
注2) キリンビバレッジ 「生茶」 (ブランドサイト) [アクセス日: 2013年10月4日]
注3) 「『生茶』 緑色ベタ丸図柄のSKナール」 ペットボトルキャップ時評 (2013/03/19)
注4) 「SKナールキャップの見分け方 <小ネタ③>」 ペットボトルキャップ時評 (2012/01/15)

2013/10/03

『ぽっかぽかレモン』 に待望の加温器ニューキャップ登場

『ぽっかぽかレモン』 [注1] に待望の加温器ニューキャップが登場した。2013年10月3日 (木)、エキナカコンビニ 「NEWDAYS」 店頭にて確認、280mL入り1本税込み130円也。

これは、2013年1月1日にサッポロフード&ビバレッジ社が誕生して以来初となる 「poKKa(sapporo」 ロゴ入りオレンジキャップである [注2]。

『ぽっかぽかレモン』 のオレンジキャップは、サッポロ飲料とポッカコーポレーションの経営統合が射程圏内に入り始めたここ数年間、無地キャップの不遇の時代が続いていた。でも、いよいよ装いも新たにニューキャップでの再出発である。前途に幸多からんことを祈念するばかりである。

さて、肝心の図柄であるが、ノーマルギザのオレンジキャップ地に赤一色で、「poKKa(sapporo」 のコーポレートロゴが上下中央横位置にレイアウトされ、その真下に 「本品は加温販売が / できます」 という販売注意喚起用メッセージが6ポイント活字2段組みで入る。

やはり 「poKKa(sapporo」 のロゴは横長過ぎたのか、従来のキャップ周囲を取り巻く、輪環状レイアウトでは無理があったようである。逆に、他社の加温器キャップとの差別化・差異化が図られ、新鮮な印象を与えることに成功している気がする。このことが、何でも横並びの事なかれ主義が蔓延するこの国の飲料業界に、一石を投じてくれると良いのだが、多分無理だよね。

私は、2013年秋冬加温器シーズンになってから、伊藤園 『お~いお茶』 (345mL、ホット販売用)、サントリー 『伊右衛門』 (345mL、ホット販売用) と立て続けにニューキャップの出現を看過するという痛恨のポカ (ミス) を犯している。完全に頭の中のキャップリストが消失したとしか思えない。随分と焼きが回ったものである。

でも今回だけは大丈夫! ギザギザや刷り色の違いといったその筋のマニアにしか分らない微妙な変化ではない。私のようなド素人にも分る図柄の変更である。余程ボーッとしていない限り、見過ごすことはない (筈である)。多分、恐らく!

■ 商品表示データ ■
『ぽっかぽかレモン』 (六角形280mL耐熱PETボトル)
<品名> 清涼飲料水
<原材料名> 砂糖、レモン果汁、還元澱粉糖化物、はちみつ、レモンピール、酸味料、香料、ビタミンC、マリーゴールド色素、甘味料 (スクラロース、アセスルファムK)
<栄養成分> (100mL当り) ●エネルギー:31kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:7.8g ●ナトリウム:37mg ●ビタミンC:12~101mg | ●クエン酸:443mg
<販売者> ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社 (名古屋市中区栄4-2-29)
<JAN> 45-82409-17204-6

■ 参照キャップデータ ■
『ぽっかぽかレモン』 (六角形280mL耐熱PETボトル) の賞味期限+製造所固有記号: 「20140503/G」*/**。賞味期限は9カ月 (未開封)。キャップは、日本クロージャー (NCC) 社製 「28NCフラップホット」 ワンピースキャップ (Mold#/Cavity#:H74/72)。ボトルは吉野工業所製 (ロット番号:67-76)。プリフォーム [白[結晶]化] (ロット番号:2076)。製造ロット番号:02:22

* 賞味期限の日付から逆算して製造日は、2013年8月6日頃である。
** G = 株式会社ポッカコーポレーション 群馬工場 (370-0101 群馬県伊勢崎市境東新井1301-1 境北部工業団地内)

注1) ポッカサッポロフード&ビバレッジ 「ぽっかぽかレモン」 (ブランドサイト) [アクセス日:2013/10/03]
注2) 「ポッカサッポロフード&ビバレッジの誕生」 ペットボトルキャップ時評 (2013/02/11)

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