« キリンビバレッジ 「青くつながれ。」 JFA応援キャンペーンキャップ | トップページ | 『カルピスオアシス(R)』 の黄緑シェル 「カラダにピース」 キャップ »

2014/04/01

伊藤園の 「緑茶飲料発明30年」 記念キャップ

伊藤園は、2014年3月24日 (月)、「お~いお茶」 ブランドから 『抹茶入り玄米茶』 を全国発売した [注1]。米、緑茶、大麦、とうもろこし、はと麦、抹茶など6種類の国産の原材料を使用したほぼ混合茶と見紛うばかりの商品である。2012年4月1日、都内デイリーヤマザキにて購入、600mL増量ボトル1本、消費税8%込みで129円であった。

今回の話題は 『抹茶入り玄米茶』 だけにとどまらない。

まだ春にしてはやくも 「2014年はペットボトルキャップの当たり年であった」 と回想せしめる程の勢いである。でも、もうそろそろニューキャップラッシュも終盤かと思っていたら、伊藤園から 「緑茶飲料発明30年」 記念キャップが出現した。このキャップは、伊藤園が初めて缶入り緑茶飲料を発売して30年目の節目を記念して出されたものらしい [注2]。ペットボトルコレクター諸氏からの情報によれば、先週あたりから、『お~いお茶』 シリーズの日の丸キャップの付いた緑茶飲料に散見されるようになったと言う。その範囲は、コールド販売の白地 「日の丸」 キャップにとどまらず、ホット販売用のオレンジ地 「日の丸」 キャップにも及び、粗ギザ、ノーマルギザの別を問わない程の拡がりを見せている。

キャップの図柄は、金赤で刷られた 「日本のお茶」 日の丸ベタ、その下に約9ポイントの教科書体で 「緑茶飲料発明」 の文字列、更にその下に28ポイントのタイムズローマン系フォント (イタリック体) のアラビア数字で 「30」。「30」 の脇には8ポイントの明朝体で 「年」 が添えられ、「30年」 となる。また、「30」 には弧を描くようにアンダーラインが添えられている。そして、アンダーラインの延長線上に 「年」、その右上に 「一芽二葉」 のアイコンと連なる。更に9時方向に 「あける→」 の開栓指示マークがほぼ真横縦位置で入る。日の丸ベタ以外は緑色のお馴染みの配色である。

こんなにも雑多なフォントやエレメントが混在しているにもかかわらず、日の丸の赤と 「30」 の緑が 「緑茶飲料発明」 の真横一文字に配された文字列を挟んで対峙することで、キャップの上下をバランス良く分割している。また、「あける→」 の矢印部分の弧と 「30」 に添えられたアンダーラインの弧が、混沌としたエレメントを半円弧の内側に上手く納めている。全体として統一感のあるレイアウトに仕上がっている。あの忌まわしい 「あける→」 表示さえも、見事に取り込んだ素晴らしいデザインである。『ぞっこん茶』 の 「香り高く、じっくり深い」 のキャップでも感じていたことであるが、伊藤園のキャップ図案デザイナーには、タイポグラフィカルアートの達人がいるようである。

ところで、「緑茶飲料発明」 である。厳密に言えば 「缶入り緑茶飲料の開発」 程度の意味である。「発明」 とは、いくらなんでも言い過ぎではないだろうか。確かに、それまでの急須で淹れた熱々のお茶を飲むという習慣を、「缶入り」 や 「PETボトル入り」 製品として、何時何処でも茶を飲めるという利便性を大衆に周知させた功績は大きい。しかしながら、今日のような隆盛をみせたのは、「缶入り」 ではなく 「PETボトル入り」 製品の登場を待たねばならなかった筈である。利便性で言えば、汽車土瓶やポリ容器に入ったお茶が、駅弁とともに販売されていたこととさほど変わらない。

むしろ、お茶という日常を密封容器に閉じ込めることで、長期保存性という付加価値を見出したことの意義が大きい。そして、PETボトル飲料の再栓可能性が、この飲料に適時性を付与し、加速度的普及を決定付けたといえる。ただ、事の良し悪しは別の問題である。私は、今でもお茶は急須で淹れて飲むのが一番おいしいと考えている。PETボトル入り緑茶飲料を 「文化」 と呼ぶことにはいささかの違和感がある。

さて、伊藤園がそれほどまでに強い思い入れを抱く 「缶入り緑茶」 の開発であるが、それは、伊藤園対サンガリアの開発競争の歴史でもあった。ただし、これはどちらのメーカーが 「世界初」 かという問題に矮小化すべき事柄ではない。今日の飲料業界全体を牽引するようなエポックメイキングな事象と捉えかえすべきものである。従って、その栄誉は当時の開発担当者や技術者全員に等しく与えられるべきである。ただ、伊藤園がお茶のパイオニア企業であることに異論はない。

<伊藤園から見た開発の歴史 [注3]>
・1981年、伊藤園、世界初の缶入り茶飲料 (烏龍茶) を発売。
・1985年、缶内の酸素除法に際して、充填時に容器上部の空隙に窒素を吹き付けて酸素を除去する 「T-Nブロー製法」 を採用、緑茶の品質を保持することに成功し、「缶入り煎茶」 の商業ベースでの開発に成功、販売を開始。酸化しやすく、味も香りも繊細な緑茶を飲料化するために、10年もの開発・研究期間を要した。
・1989年、商品名を 『缶入り煎茶』 から 『お~いお茶』 に変更。その際、ラインナップに 「ほうじ茶」 と 「玄米茶」 を追加。
・1990年、ペットボトル入り製品 (1.5L) を発売。見た目を損なう 「オリ」 をなくすことがペットボトルでの製品化茶の課題であったため、0.1ミクロンまで濾過する方法を開発し、緑茶の香りと味はそのままに沈殿物を濾過することに成功。
・1996年、「ナチュラル・クリアー製法」 の特許を取得。
・1996年、飲料業界の自主規制撤廃に伴い500mL小型ペットボトルの発売を開始。
・2000年、ホット販売用ペットボトル飲料を発売。

<サンガリアから見た開発の歴史 [注4]>
・1985年、サンガリア、アスコルビン酸 (ビタミンC) 添加および窒素充填による世界初の缶入り緑茶を 『お茶』 という名称で発売。
・1986年、窒素充填によるアルミ缶入り飲料の開発・発売。
・1997年、温められるペットボトルの研究開発。
・1999年、業界初の加温できるペット入り緑茶 『あったかいお茶300mLペット』 発売。

今回入手したキャップは、白地ノーマルギザでキャップの角が少し丸味を帯びた 「28NCフラップホットS」 であったが、 「緑茶飲料発明30年」 記念キャップの種類は裏違いを含めると少なくとも5種類は存在する可能性がある。

▼ 白地・粗ギザ
  「28NCフラップNSE」
▼ 白地・ノーマルギザ
  「28NCフラップホットV」
  「28NCフラップホットS」(チョイ角丸)
▼ オレンジキャップ・粗ギザ
  「28NCフラップアセプC2」
▼ オレンジキャップ・ノーマルギザ
  「28NCフラップホット」

今年一年間の展開が楽しみである。

■ 商品表示データ ■
『お~いお茶 抹茶入り玄米茶』 (600mL増量六角形耐熱ボトル)
<品名> 清涼飲料水
<原材料名> 米 (日本)、緑茶 (日本)、大麦 (日本)、とうもろこし (日本)、はと麦 (日本)、抹茶 (日本)、ビタミンC
<栄養成分> (100mL当たり) ●エネルギー:0kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:0g ●ナトリウム:11mg
<販売者> 株式会社伊藤園 (東京都渋谷区本町3-47-10)
<JAN> 49-01085-00181-3

■ 参照キャップデータ ■
『お~いお茶 抹茶入り玄米茶』 (600mL増量六角形耐熱ボトル) の賞味期限: 「2014.12.11」。製造所固有記号 [容器上部上段に記載]: 「A5」*。賞味期限は9カ月 (未開栓)。キャップは、NCC社製 「28NCフラップホットS」 ワンピースキャップ [ノーマルタイプ] (洗浄スリット6個所) (Mold#/Cavity#:H91/24)。ボトルは、吉野工業所製 (ロット番号:1/125)。プリフォーム [白/PCO1810] (ロット番号:3075)。製造ロット番号 [容器上部下段に記載]: 18:01

* A5 = 株式会社ホテイフーズコーポレーション 富士川工場飲料プラント (421-3303 静岡県富士市南松野2500)

注1) 「やさしい味わいが好評の “日本伝統素材ブレンド茶” 香ばしさを高めて新登場 「お~いお茶 抹茶入り玄米茶」 3月24日 (月) より販売開始」 伊藤園 ニュースリリース (2014/03/19)
注2) 「“日本のお茶”、緑茶飲料のパイオニア 新しい緑茶の飲用スタイルを提案 緑茶飲料発明30年」 伊藤園 ニュースリリース (2014/02/26)
注3) 伊藤園 「お茶百科 お茶の歴史」 [アクセス日:2014年4月1日]
注4) 日本サンガリアベバレッジカンパニー 「沿革」 [アクセス日:2014年4月1日]

« キリンビバレッジ 「青くつながれ。」 JFA応援キャンペーンキャップ | トップページ | 『カルピスオアシス(R)』 の黄緑シェル 「カラダにピース」 キャップ »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« キリンビバレッジ 「青くつながれ。」 JFA応援キャンペーンキャップ | トップページ | 『カルピスオアシス(R)』 の黄緑シェル 「カラダにピース」 キャップ »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ