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2015/02/08

『い・ろ・は・す』、白ベタ丸抜き文字キャップでリニューアル

日本コカ・コーラ社とコカ・コーラシステムは、2015年2月2日 (月)、『い・ろ・は・す』 のラベルとキャップのデザインを変更し、全国リニューアル発売した [注1]。発売日翌日夕刻、セブンイ-レブン店頭にて確認。555mL入り1本税込108円也。発売日から4日後の2月8日朝方、サンクス店頭にて確認。340mL入り1本税込100円也。

現在でも、多くのコンビニでは従来品との混在状態が続いている。今回のようなベスト&ロングセラー商品のリニューアルの場合、発売日当日に現物を見掛けることはあまりない。店頭在庫回転率が店舗毎に異なり、コンビニ系列毎に仕入れや配送時期が異なるためである。

さて、キャップの図柄であるが、先ず粗ギザ半透明黄緑シェルにホワイトオペークインキで直径23mmのベタ丸の基本フレームが刷られている。そこに地色抜き文字で約14ポイントの太明朝体横組みで 「い・ろ・は・す」 のブランドロゴがバーンと入り、ベタ丸の上下辺縁部には、上部に宙返りした 「→あける」 開栓方向指示、下部にはブランドサイト誘導用の 「i-lohas.jp」 のURLアドレスが添えられている。

プレスリリースによれば、『い・ろ・は・す』 は今年2015年5月18日で発売丸6年を迎える。当初、『MINAQUA (ミナクア)』 の後継商品としてデヴューしたものである。「環境」 を前面に掲げ、後発商品であるにもかかわらず、今ではミネラルウォーター販売シェアトップにまで上り詰めている。中身は只の水なのに、国内最軽量 (12g) ボトルの導入、絞り潰せるPET容器、剥がしやすい巻きラベル、おしゃれなネーミング、そしてブロックバスター的広告展開という仕掛けにより、見事に商品イメージを確立した。

ブランドファミリーも今では、ミネラルウォーターの 『い・ろ・は・す<天然水>』、フレーバードウォーターの 『い・ろ・は・す<みかん>』 『い・ろ・は・す<りんご>』 『い・ろ・は・す<ハスカップ> [北海道地域限定販売]』、炭酸ガス入りの 『い・ろ・は・すスパークリング<プレーン>』、『い・ろ・は・すスパークリング<れもん>』、というように本場おフランスの 『エビアン』 のラインナップもびっくりなほどに充実して来ている。

特に、『い・ろ・は・す<天然水>』 に至っては、そのラインナップが、285mL、340mL、555mL、1020mL、1555mLとその容量の選択に幅を持たせることで、あらゆる購買層に配慮している。

水源地も発売当初の全国5個所から7個所にまで増加している。

 ● 北海道札幌市清田区* [HSA]
 ● 山梨県北杜市白州町* [EHA]
 ● 静岡県駿東郡小山町* [NNF]
 ● 富山県砺波市東保* [HTO]
 ● 鳥取県西伯郡伯耆町* [WDA]
 ● 愛媛県西条市小松町 [SK]
 ● 宮崎県えびの市大字東川北 [WEB]

(注)* = 2009年5月の発売当初よりの採水地。[ ]内は製造所固有記号。

当然、ライバルは 『サントリー天然水』 シリーズである。採水地のロケーション、ペットボトルの軽量化、剥がしやすいラベル。そのことごとくが競合している。果たして、明日の勝者はどっちだ!

『い・ろ・は・す』 の歴史は、ペットボトル軽量化の歩みとしてなぞることが出来る。同時にキャップの図柄も振り返ってみることにする。

▼ 2009年5月18日、『い・ろ・は・す (I LOHAS)』 (520mL PET) が新発売された。国内最軽量12g。「ecoるボトルしぼる」 は、同社従来品に比べ40%の軽量化を実現した [注2-3]。ペコペコする容器対策として 「多角形リブ構造」 が採用されている。

因みに、キャップの図柄は、半透明黄緑シェル地+緑色刷りの 「FROM Coca-Cola」 汎用ロゴ+天地点対象 「→あける」 開栓方向指示であった。これ以降、「い・ろ・は・す」 のキャップは半透明黄緑シェルとして定着して行くことになる。まだ、この時点ではお馴染みのリーフ付き三角アローのリサイクルマークではなかったことに留意 [注3]。また、キャップもNCC社の場合、「28NCフラップアセプSS」 (2.90g) が使用されていた。

(注) ブログ記事執筆時点におけるミネラルウォーター用PETボトルの国内最軽量は、2013年に登場した 「サントリー天然水」 シリーズで使用されている550mLボトルの11.3gである。

▼ 2010年4月12日、 『い・ろ・は・す』 の発売から約1年11カ月後、『爽健美茶』 ブランドの導入を皮きりに、『い・ろ・は・す』 のペットボトルにも、植物由来の素材を5~30%混合した 「plantbottle」 の使用が開始された [注4]。

キャップの図柄は、天地点対称の 「→あける」 開栓方向表示 + 「プラントボトル」 マーク + 「TM」+「plantbottle」 のロゴ + 「TM」 入り。刷り色は、「plant」 部分が白、「bottle」 + 「TM」 が灰色である。その後、NCC社製とCSI製キャップに刷り色の差があることが、コレクター間でのみ話題となる。2010年頃より、NCC社では、キャップ内側のスレッド部分の部材を等間隔に縦方向にグルービング (切削) し、より環境に配慮した 「28NCフラップアセプE」 (2.65g) の使用へ切り替えた。CSI社もその後、同様に軽量化キャップを導入している。

▼ 2010年7月5日、『い・ろ・は・す<みかん>』、全国新発売。

▼ 2011年3月上旬、キャップの図柄に 「i-lohas.jp」 のURLアドレスが追加される。このキャップこそが、2015年2月2日までの約4年間にわたり使用されることとなる最も馴染み深いキャップである。NCC社製とCSI社製では刷り色の色合いが若干異なるものが存在する。

▼ 2011年4月13日、飲料業界、白無地キャップへの統一を実施。ここで、後世の人々が、朝の連続テレビ小説を制作する際の時代考証に疑義が生じないために書き遺しておきたいことがある。東日本大震災対応として業界内の合意として実施された 「白無地キャップ統一」 期間中においても 『い・ろ・は・す』 のキャップが 「白無地」 に変更されることはなかったという事実である。少なくとも、関東圏では皆無であった。実は、『い・ろ・は・す』 のキャップは、φ28mm径ではあるものの、ネジ山のピッチが一般のもの (PCO1810) とは異なる規格であるため、キャップを統一することが出来ないという事情があった。また、この時期のキャップは、日本クラウンコルク社 (現在の日本クロージャー社) の石岡工場 (群馬県石岡市) が被災したため、専らCSI社製のキャップが使用されていた。

▼ 2011年5月30日、『い・ろ・は・す<ハスカップ>』、北海道地域限定新発売。

▼ 2012年4月02日、『い・ろ・は・す<りんご>』、新発売。

▼ 2014年5月19日、『い・ろ・は・すスパークリング <プレーン>』、『い・ろ・は・すスパークリング <れもん>』、新発売。

キャップの図柄は、『い・ろ・は・すスパークリング』 専用にデザインされたものが使用されている。直径24mm、幅3mmの太輪の白ベタに、地色の黄緑の抜き文字で、上方に宙返り 「→あける」 の開栓方向指示、下方に 「i-lohas.jp」 のインタネットURLアドレス、そして、太輪の中にお馴染みの 「plantbottle」 アイコンである [注5]。この専用図柄の導入は、似たような 「い・ろ・は・す」 ボトルを見分けるための方便として導入されたものと思われる。

▼ 2015年2月2日、『い・ろ・は・す <天然水>』、ラベルとキャップのリニューアル。キャップ図柄は上述の通りである。ただし、NCC社製とCSI製キャップの間に刷り色や (R) のレジスターマークの差異はほとんど認められない。

ここまでの歴史を辿ってみることで改めて、水の販売戦略が共同幻想に基づくものであるとの思いに至る。我々は、「水」 を買っているのではなく、イメージを具現化するための装置しての 「水の器」 を買わされているだけなのかも知れない。

色はにほへど散りぬるを 我が世たれぞ常ならむ 有為の奥山今日越えて 浅き夢見じ酔ひもせず (作者不詳)

■ 商品表示データ ■
(a) 『い・ろ・は・す (I LOHAS) 天然水』 (555mLオリジナルシェイプPET 「ecoるボトル しぼる」)
<品名> ナチュラルミネラルウォーター
<原材料名> 水 (鉱水)
<採水地> 山梨県北杜市白州町
<栄養成分> (100mL当り) ●エネルギー:0kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:0g ●ナトリウム:1.2mg ●カルシウム:0.95mg ●カリウム:0.10mg ●マグネシウム:0.30mg
<硬度> 36.1
<販売者> コカ・コーラカスタマーマーケティング株式会社 (東京都港区六本木6-2-31)
<JAN> 49-02102-09185-5

(b) 『い・ろ・は・す (I LOHAS) 天然水』 (340mLオリジナルシェイプPET 「ecoるボトル しぼる」)
<品名> ナチュラルミネラルウォーター
<原材料名> 水 (鉱水)
<採水地> 富山県砺波市東保
<栄養成分> (100mL当り) ●エネルギー:0kcal ●たんぱく質:0g ●脂質:0g ●炭水化物:0g ●ナトリウム:0.81mg ●カルシウム:0.88mg ●カリウム:0.05mg ●マグネシウム:0.19mg
<硬度> 29.8
<販売者> コカ・コーラカスタマーマーケティング株式会社 (東京都港区六本木6-2-31)
<JAN> 49-02102-09396-5

■ 参照キャップデータ ■
(a) 『い・ろ・は・す (I LOHAS) 天然水』 (555mLオリジナルシェイプPET 「ecoるボトル しぼる」) の賞味期限+製造所固有記号: 「2016年06月-EHA」*/**。賞味期限は約18カ月 (未開栓)。キャップは、Alcoa社製 [AS-Lok] (モールド#/キャビティ#:L2/13)。ボトルは、自社成形 [白州工場] (ロット番号:HH-08)。プリフォーム [透明] ロット番号:NT-151035。製品ロット番号:0102A11023187。

(b) 『い・ろ・は・す (I LOHAS) 天然水』  (280mL丸型PETボトル) の賞味期限+製造所固有記号: 「2016年11月-HTO」***。賞味期限は約23カ月 (未開栓)。キャップは、NCC社製 [28NCフラップアセプ-E] (モールド#/キャビティ#:A54/33)。ボトルは、自社成形 (ロット番号:HT-10)。プリフォーム [透明] ロット番号:NT162056。製品ロット番号:1627M11 1192376e。

* 日本コカ・コーラ社やサントリーなどの大手飲料メーカーが既に実施している大型ペットボトルのTEバンド部における賞味期限表示の 「年.月.日」 方式→ 「年月」 方式への変更を、2014年~2015年に掛けて、小型ペットボトル製品へも適用を開始した。食品流通業界の悪しき商慣習 「3分の1ルール」 見直しの端緒となればと考えられている。詳細は [注6] を参照のこと。
** EHA = コカ・コーライーストジャパンプロダクツ株式会社 白州工場 [旧・白州ヘルス飲料株式会社 白州工場](408-0317 山梨県北杜市白州町下教来石300-1)
*** HTO = 北陸コカ・コーラボトリング株式会社 砺波工場 (939-1401 富山県砺波市東保1202-1)

注1) 「2015年 『い・ろ・は・す』 新キャンペーン 「LOVE WATER, LOVE い・ろ・は・す」 2月2日スタート パッケージデザインのリニューアルも」 日本コカ・コーラ株式会社 プレスリリース (2015/01/22)
注2) 「新ウォーターブランド 「い・ろ・は・す」 国内最軽量PETを採用」 日本コカ・コーラ株式会社 プレスリリース (2009/04/23)
注3) 「『い・ろ・は・す』 の半透明黄緑キャップ」 ペットボトルキャップ時評 (2009/05/18)
注4) 「『爽健美茶』 植物由来ボトルのグリーンキャップ」 ペットボトルキャップ時評 (2010/03/15)
注5) 「『い・ろ・は・す』 スパークリングの太輪キャップ」 ペットボトルキャップ時評 (2014/05/20)
注6) 「一部ミネラルウォーター製品の賞味期限の 「年月表示」 への移行について ~2014年11月以降製造分より順次切り替え予定~」 日本コカ・コーラ株式会社 プレスリリース (2014/10/23)

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