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2015/03/14

日本コカ・コーラ社 『日本の烏龍茶 つむぎ[TM]』、青紫キャップで新登場!

日本コカ・コーラ社とコカ・コーラシステムは、2015年3月16日 (月)、日本産茶葉を使用した国産烏龍茶である 『日本の烏龍茶 つむぎ[TM]』 を全国新発売する [注1-2]。発売日前の3月14日 (土)、近所の生鮮スーパー店頭にて確認、500mL入り1本税込151円のところ、特価税込100円であった。

広告では、三谷幸喜が出荷日に向けたカウントダウンを行っている。どうやら、土曜日から日曜日に日付が変わる3月15日深夜0時に出荷が開始されるという 「台本」 での演出で、事態は進行しているようである。

同社のニュースリリース [注1-2] によれば、「日本の技で、烏龍茶をおいしく。」、「国産茶葉100%。」、「『まるみ』のある味わい。」 とのコピーが躍る。早速試飲してみた。烏龍茶独特の後味として残る渋味やえぐ味が全くなく、大変飲みやすい。逆にいえば、「烏龍茶」 らしさが感じなれない別の飲み物になっている。どちらかと言えば、混合茶に近いテイストである。

嗜好品なので、メーカーの好みを全否定したくはないが、商品開発の意図が分からない。「緑茶」 も 「烏龍茶」 も同じ茶葉が原料という一般常識をいまさら開陳されても困ってしまう。烏龍茶には、それを育んで来た気候や風土、伝統や歴史がある。それは日本茶としての緑茶にも同じことが言える。つまるところ、食は文化なのである。

さて、キャップの図柄である。目の醒めるような青紫色シェルの無菌 (アセプティック) 充填用ワンピースキャップ (粗ギザ) に、ホワイトオペークインキで右サイドに 「→あける」 開栓方向指示マークがしゃっちょこ立ちし、左サイドに 「nihon-tsumugi.jp」 のブランドサイト誘導用URLアドレスがキャップ辺縁に沿って円弧を描く。これらに挟み込まれるように中央縦組み2段で 「日本の烏龍茶」、「つむぎ[TM]」 のブランドロゴが収まる。フォントサイズは、「日本の」 までが約9ポイント、「烏龍茶」 が約12ポイント、そして 「つむぎ」 が約24ポイントと3段階に変化する。書体も 「→あける」 を含めて楷書体を使用することで <国産> を前面に打ち出している。

最近では、フォント設計の分野に活版印刷黎明期の古い活字の書体をパソコンにスキャナーで取り込み、エレメントの一部に加工を加え、復刻する動きが一般化している。その表現領域の拡大が、「ひらがな」、「カタカナ」 を組み込んだ文字表現に豊かさを与えている。ロゴデザインにおいても、この影響は計り知れない福音となっている。これまで欧文フォントの多様さに依存していたデザインシーンにおいて、日本語書体を中心とした新たな商品ロゴ設計の地平を獲得したといえる。

近頃、ペットボトル飲料の新製品といえば、カラーキャップである。それは新製品投入直後のスタートダッシュで消費者に強い印象を植え付ける効果があるからであろう。「トクホ」 を除き、烏龍茶において、これまでカラーキャップが使用された例を寡聞にして聞かない。従って、確かに陳列棚の蛍光灯の下では、存在感が際立っている。そうした意味では、競合商品との差別化に成功していると言えなくもない (どっちなんだ!)。

ただし、今回は商品のイメージカラーの選定に失敗している。『日本の烏龍茶 つむぎ[TM]』 の場合、商品のネーミングとも相俟って、青い色が直截的に清涼感と結び付くことで、<むぎ茶> を連想させてしまうという問題点を内包している。

ラベルに描かれたリーフパターンの連続する輪違い文様も、伊藤園の 「日本のお茶」 から借用して来たような <日の丸アイコン> も、日本産烏龍茶を強調する余り、<烏龍茶> からは逆に遠ざかってしまっている。そもそも 「日本産烏龍茶」 の市場価値が不明である。「中国茶風味の日本茶」 と言っているのに等しい。

いい機会なので、蘊蓄を一つ垂れてみたい。「天津飯」 が、ご飯にかに玉 (蟹風味蒲鉾の使用が一般的) を乗せ、甘酢あんを掛けた中華料理であることは周知の通りである。でも、本場天津に 「天津飯」 なる食べ物が存在しないという衝撃の事実をご存じだろうか [注3]。多分、中国の人が来日して、『つむぎ[TM]』 を飲んで、その味をおいしいと感じたとしても、それを烏龍茶として認識することはないだろう。なぜなら、似て非なるものだからである。

■ 商品表示データ ■
『日本の烏龍茶 つむぎ[TM]』 (500mL PETボトル [リーフボトル])
<品名> ウーロン茶飲料
<原材料名> 烏龍茶 (国産)、ビタミンC
<栄養成分> (100mL当り) ●エネルギー: 0kcal ●たんぱく質: 0g ●脂質: 0g ●炭水化物: 0g ●ナトリウム:5~15mg
<販売者> コカ・コーラカスタマーマーケティング株式会社 (東京都港区六本木6-2-31)
<JAN> 49-02102-11416-5

■ 参照キャップデータ ■
『日本の烏龍茶 つむぎ[TM]』 (500mL PETボトル [リーフボトル]*) の賞味期限 + 製造所固有記号:「151223-ETO」**。賞味期間は270日 [約9ヵ月](未開栓)。キャップは、CSI社製アセプティック充填用ワンピースキャップ 「AS-Lok」 (ロット番号(Mold#/Cavity#):L/03)。ボトルは自社成形[CCCJP] (ロット番号:3R/C)。プリフォーム [透明/PCO1816] (ロット番号:NT171004)。製品ロット番号:B0427C01 145811

* 「リーフボトル」 とは、コカ・コーラシステムで使用されているアセプティック充填用PETボトルであり、ボトル肩部とボトル底部に連続するリーフパターンが型押しされていることから、そのように呼称されるようになった。鼓型をした 「フィットボトル」 に移行するまで 『爽健美茶(R)』 において使用されていたことでお馴染みである。ここでこの説明を敢えて入れた理由は、ボトルと内容物の印象が何故か一致するからである。
** ETO = コカ・コーライーストジャパンプロダクツ株式会社 東海工場 (476-0001 愛知県東海市南柴田町トの割266-18)

注1) 「国産茶葉100%使用 「日本の烏龍茶 つむぎ」 3月16日全国発売 ~丁寧な仕事が生み出した、日本の“味わい烏龍茶”~」 日本コカ・コーラ株式会社 ニュースリリース (2015/02/02)
注2) 「つむぎ[TM] 」 (ブランドサイト) [アクセス日: 2015年3月14日]
注3) 「惊奇日本:日本發明的中華料理 【ビックリ日本:中国にない中華料理】」 YouTube [アクセス日: 2015年3月14日]

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