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2016年1月

2016/01/24

住所表示を伴わない 「カラダにピース CALPIS」 図柄のキャップの刷り色、水色になるの巻

アサヒ飲料は、「カルピス(R)ソーダ」<白桃> (500mL PET) を、2016年1月19日 (火) から全国で期間限定発売した [注1]。セブン-イレブン店頭にて確認。

今回、住所表示を伴わない 「カラダにピース CALPIS」 図柄にもかかわらず、水色の刷り色のものが出現した。発売当初は完全にスルーしていたが、某コレクターズサイトの報告により、改めて確認に走った。なお、販売者が 「カルピス株式会社」 から 「アサヒ飲料株式会社」 に変更されていることが [注2]、今回の謎を解く上で重要な鍵となる。

お馴染みの 「カラダにピース CALPIS」 の汎用キャップはこれまでも、白色キャップ地に群青色 (深い青色) の刷り色のものが、アセプティック充填用の粗ギザとホット充填用のノーマルギザの2種類に存在した。

しかしながら、炭酸充填用のキャップに限っては、少し様子が異なっていた。「カラダにピース CALPIS」 のロゴを 「製造者カルピス株式会社」 あるいは 「販売者カルピス株式会社」 の社名表示と 「東京都渋谷区恵比寿南2-4-1」 の本社所在地表示がぐるりと周囲を取り巻くフォーマットのものであった。また、炭酸飲料に関しては今回と同様、刷り色も水色であった。つまり今回は、炭酸飲料としての刷り色のみが継承されていると考えれば、合点がいく。

一般にはあまり良く知られていないが、炭酸飲料や果汁飲料は、いわゆるJAS法 [農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律 (昭和25年法律第175号] の規定に基づき、「清飲検JAS認定事業者」 の資格が要件とされている。この認定は製造所 (製造工場) 単位で行われ、炭酸飲料と果汁飲料でも認定番号が異なるため、主要な飲料メーカーは通常、両方の認定を受けている。果汁入り炭酸飲料を製造する場合では、両方の認定を必要とするからである。

キャップコレクターの間では良く知られていたことであるが、「製造者カルピス株式会社」 表示は、カルピス株式会社の自社工場である岡山工場 (BC) と群馬工場 (KC) で製造のものに付与され、「販売者カルピス株式会社」 表示は、自社工場以外の協力工場 (パッカー) で製造されたものに付与されて来た。

さて、今回出現した刷り色が水色のキャップであるが、実は、2016年1月1日に実施されたアサヒ飲料の事業再編が大きく関わっている [注3]。今回、従来のカルピス社の事業が完全にアサヒ飲料の事業と統合され、重複する関連部門を一本化することで、競争力の一層の強化をはかり、経費削減を実現するのがその主な目的である。この手法は奇しくも、1950年代、伝統的な 「バヤリス」 や 「ウイルキンソン」 ブランドを吸収合併し、販売経路を含む全ての事業部門をアサヒの傘下に収めた同社の企業風土に底通するものがある。また2015年3月、カルピス社長の岸本克彦氏がアサヒ飲料社長に就任し、両社を兼務したことも [注4]、事業再編を推進する上で重要な役割を担ったといえる。

ただ、その再編過程が複雑怪奇なため [注3]、上手く説明出来ないが、新生カルピス株式会社の所在地が 「東京都渋谷区恵比寿南2-4-1」 から アサヒ飲料本社のある 「東京都墨田区吾妻橋1-23-1」 に変更されたことだけは分かる。住所変更の結果、2016年1月1日以降、「製造者カルピス株式会社」 や 「販売者カルピス株式会社」 のキャップは姿を消し、代わりに 「カラダにピース CALPIS」 の刷り色が水色のキャップが出現したものと考えられる。

因みに、キャップに製造者や販売者の住所を表示するやり方は、表示スペースが限定されていたガラス瓶の時代に乳製品を扱う企業が法令順守の立場から行っていたものに過ぎず、シュリンクラベルに表示スペースが充分に設定可能なペットボトル時代には無用の長物となっていた。アサヒ飲料が10年以上も前に、『三ツ矢サイダー』 から住所表示を廃止したことと今回のキャップの簡素化には、同一原理が働いている。

でも、キャップに 「東京都墨田区吾妻橋1-23-1」 表示のある 『カルピスソーダ』 も見てみたいものである (無理かな)。

キャップの図柄の変遷が、企業の再編と密接にリンクする一例である。今後も飲料業界の寡占化は否応も無く加速されて行くことであろう。馴染みのキャップが陳列棚から消えて行くのは、やはり寂しいものである。

■ 商品表示データ ■
『カルピスソーダ 白桃』 (500mLオリジナルシェイプ耐圧PETボトル)
<品名> 炭酸飲料
<原材料名> 果糖ぶどう糖液糖、もも果汁、脱脂粉乳、乳酸菌飲料、酸味料、香料、安定剤 (大豆多糖類)、ビタミンC、甘味料 (アステルパーム・L・フェニルアラニン化合物、アセスルファム)、カロチン色素

<栄養成分> (100mL当たり) ●エネルギー:26kcal ●たんぱく質:0.2g ●脂質:0g ●炭水化物:6.4g ●ナトリウム:13mg
<販売者> アサヒ飲料株式会社 (東京都墨田区吾妻橋1-23-1)
<JAN> 49-01340-26602-5

■ 参照キャップデータ ■
『カルピスソーダ 白桃』 (500mLオリジナルシェイプ耐圧PETボトル) の賞味期限+製造所固有記号: 「16. 6.12/SE」*。賞味期限は6カ月 (未開栓)。キャップは、日本山村硝子プラスチックカンパニー社製中栓付きツーピースキャップ 「TEN-Cap」 (ロット番号:中栓:P1-03)。ボトルは吉野工業所製 (ロット番号:1/H08)。プリフォーム [白 (結晶化)/PCO1810] (ロット番号:H08)。製造ロット番号: L1216W31

* SE = 詳細不明 (静岡県静岡市の協力会社)[静岡ジェイエイフーズ株式会社 庵原工場か? (情報求む!)]

注1) 「早春の季節にふさわしい、口いっぱいに広がる芳醇なおいしさ 「カルピスソーダ」 白桃 2016年1月19日 (火) から新発売」 アサヒ飲料株式会社 ニュースリリース (2016/01/12)
注2) 「皮ごとぎゅっと搾った白桃が溶け込んだ、香り高い味わい 「カルピスソーダ」 ぎゅっと搾り白桃 新発売 ~2014年1月27日 (月) から全国発売~」 カルピス株式会社 プレスリリース (2014/01/14)
注3) 「アサヒ飲料株式会社の産業競争力強化法に基づく事業再編計画の認定について」 農林水産省 プレスリリース (2015/12/22)
注4) 「新社長の独白 (Vol.50) [アサヒ飲料社長] 岸上克彦: 2強を脅かす 「強い3位」 に乳酸菌技術を生かす」 日経ビジネス (2015/07/06), p.082

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